もくじ

『かいぎ』の運営方法(ファシリテーション)


■『こどもかいぎ』の場を作るのは『おとな』の「ファシリテーター」



日本の子どもたちは「みんなで話し合う」「自由に意見を言って良い」という「場」に、そもそも慣れていません。

そこで最も重要になってくるのは『おとな』の「ファシリテーター」の導き方になります。

「ファシリテーター」とは、『かいぎ』や議論などの場において、中立的な立場から円滑に進行をしていく役割の人のことです。子どもたちの「魅力」をいかに引き出すか、その手腕が問われます。

『こどもかいぎ』における「ファシリテーター」は、『かいぎ』の進行役でありながら、「『こどもかいぎ』大切にしたい10つのこと」を実践する最重要な『おとな』になります。


★ファシリテーションを体験された方の声
https://www.umareru.jp/kodomokaigi/experience/#5





○条件:子ども好きなら誰でも! ただしコツはあります

・子どもが好きで、「子どもの可能性を伸ばしたい!」と願う人なら、誰でもファシリテーターになることができます。

・ただし、対話に慣れていない子どもたちから発言を引き出すには、ある程度、運営のコツを学んでおくと、よりスムーズに進行できると思われます。

・また、初対面よりは普段から接している方が、子どもにとって話しやすいと思われるので、初めて会うお子さんと『かいぎ』をするときは、始める前の場づくりが肝になります。



※ ファシリテーターは保育士や幼稚園、学校の先生じゃないとダメなの?

そんなことはありません! 既に信頼関係が築かれているというのは大事な要素ではありますが、子どもたちは人間同士の壁が薄いため、始める前に一緒に楽しく過ごす時間を作れれば、初めて会った大人でもすぐに信頼し、笑顔を振りまいてくれる傾向があります(もちろん、どういう時間を過ごすのかにもよりますが)。

「会ったことがないから」という理由だけで、『かいぎ』をしないのは、もったいないことです。子どもたちにとっても、新しい大人と触れ合う機会は貴重な経験。ぜひ遠慮なく、子どもたちに向き合ってみてください。


※ 子どもだけの『かいぎ』は「まったくの別物」です

小学校中・高学年くらいになってくると、子どもたちだけでファシリテーターを立てた『かいぎ』も可能になってきます(もっと前でも可能と言えば可能)。

それはそれで、良い経験になると思うのですが、一点、理解しておいていただきたい事は、大人がファシリテーターに入る『かいぎ』と子どもたちだけでやる『かいぎ』は、「まったくの別物」だと言うことです。


◎ 子どもたちだけで『かいぎ』をするメリット

・子ども同士の方がかえって話しやすい場合もあって対話が弾む。
・ファシリテーターをする難しさを知ったり、そのスキルを学ぶことが出来る。
・大人の手がかからない。


◎ 子どもたちだけで『かいぎ』をするデメリット

・大人がじっくり話を聴いてくれることから生じる自己肯定感を得る機会が失われる。
・大人と子どもが相互理解を図れない。
・話し合いの方向性が定まらなかったり、対話の深い部分まで到達できなかったり、途中で喧嘩になったりしてしまう可能性がある。
・うまくファシリテーションが出来ず、自信をなくしてしまう可能性がある。


大人側としては、子どもたちはこんなことまで知っていて、こんなことも考えていて、こんな風に表現できるんだ、と気づく、子どもに対する意識変容の機会を失うこともありえます。

どちらにもメリット・デメリットがありますが、この辺りの「違い」はしっかりと理解をした上で、開催してもらえたらと願っています。



■ファシリテーター8つの役割


子どもが安心して話ができる場作りを!



ファシリテーターの主な役割は次の8つになります。

1. 『かいぎ』のルールを説明する
2. 参加者が安心して自由に考え、発言できる雰囲気をつくる
3. 話し合うトピックを投げかける
4. 話を聴く
5. 話を引き出す
6. 発言や対話が進むように質問を投げかける
7. 考える時間を持てるように見守る
8. 参加者の多様な思いを探りながら進行する


1. 『かいぎ』のルールを説明する

後述する「『こどもかいぎ』のオープニング: 10つのステップ」、「子どもたちに伝える『こどもかいぎ』の『お約束』」を参照ください。


2. 参加者が安心して自由に考え、発言できる雰囲気をつくる

『こどもかいぎ』が成立するためには、この「場づくり」が最も重要です。



■ファシリテーターの「場作り」で大切な5つのこと

1. 楽しそうな雰囲気

子どもたちにとって「対話の場」は、まだ見知らぬ領域。そこに参加することに、少しハードルがあるかもしれません。ファシリテーターの楽しい声掛けで、安心して参加できる可能性が高まります。


2. 笑顔

楽しそうな雰囲気を作るためには、笑顔は欠かせないですよね。当たり前かもしれませんが、とても大切なことなので、あえて、意識してみましょう。
自分でも知らないうちに、無表情になっていたり、仏頂面になっていたりする場合もありますしね。あえて、口角ア〜ップ!


3. 事前にコミュニケーションを取っておく

特に最初のうちは、『こどもかいぎ』は日常と少し違う空間でもあります。不安を取り除くため、事前に声掛けをしたり、少しコミニケーションをとっておくと、子どもたちは安心して参加できる可能性が高まると思います。


4. アイスブレイク

後述していますが、始まる前や、集中が切れた時など、心をほぐすアイスブレイクは『こどもかいぎ』を運営する上での強いサポートになります。(参考:「アイスブレイク」について)


5. 話の聴き方、話し方、質問の仕方

『かいぎ』が始まった後の場作りにおいては、どうやって子どもたちの話を聞いて、どうやって言葉を引き出し、もしくは、どうやって自分らしい状態で参加してもらえるか、これらの要素が大切になってきます。

(ファシリテーションの仕方は後述しています)




3. 話し合うトピックを投げかける

最初は簡単なものから、話し合うトピックを投げかけてみましょう。後述する「トピックの決め方」、「『かいぎ』のトピック集」などを参照ください。必ずしも、ファシリテーターが決めず、子どもたちが話したいことを話すのも一つです。


4. 話を聴く

後述する「ファシリテーターの話の『聴き方』のポイント」などを参考に、子どもの話に耳を傾けてあげてください


5. 話を引き出す

『こどもかいぎ』の一番の醍醐味です。発言ができない子、躊躇する子などもいますが、子どもの多様性を尊重しながら、それぞれの花を咲かせてあげられるといいですね!




6. 発言や対話が進むように質問を投げかける

ファシリテーターの受け止め方、質問の仕方によって、『かいぎ』は大きく変わっていきます。慣れないうちは、戸惑うこともあるかもしれませんが、様々なコツやポイントがあります。


7. 参加者が考える時間を持てるように見守る

なかなか言葉にできない子、ゆっくりなペースの子もいます。「沈黙の時間」も大切にして、見守ってあげてください。


8. 参加者の多様な思いを探りながら進行する

話を聞いて欲しい、うまく話が出来ない、参加しようとしないなど、子どもたちの希望は多様です。その一つ一つに思いを寄せながら、進行していただけることを願っています。


■話の「聴き方」2つのポイント
〜子どもの話を引き出す「最短距離」〜



子どもの話を引き出すには、ファシリテーターの話の聴き方がとても大切です。

『こどもかいぎ』では、ファシリテーターは以下のような点に気をつけながら、子どもの話を聴き、『かいぎ』を導いていくことが大切だと考えています。

※ 細かく書いていますが、これをすべてやらなければならないわけではありませんし、「難しそう」と感じてしまったら本末転倒なので、あくまで参考程度に「いいとこ取り」をしてください。「ちょっと困ったな」という時にさらっと読んでもらえると嬉しいです。

1. 全身で受け止めるように聴く

・しっかりと最後まで聴く
・共感的に聴く
・ゆったりとしたペースで
・言葉を待つ
・言葉を拾う
・言葉になっていないサインをキャッチする

2. 反応が分かるように聴く

・口角を上げる
・うなづく
・おうむ返し
・内容を確認する
・祝福する
・お礼を言う


1. 全身で受け止めるように聴く

・しっかりと最後まで聴く

子どもの話を聴く時には、どんな発言も否定せず、どんな意見も肯定し、ハグするように、全てを受け止めてあげることが、『かいぎ』の大前提になります。

言葉で表現することに慣れていない子どもの話を最後まで聴き切ることは、時に忍耐を要することもあります。

しかし、子どもにとっては「最後までちゃんと聴いてくれた」という経験の積み重ねが「自分の意見を伝えていいんだ」という、対話への肯定的な気持ちが生まれるだけでなく、自己肯定感の高まりにもつながります。


・共感的に聴く

「共感的に聴く」ことは大切だとよく言われますが、具体的にどういうことでしょう? それは文字通り、「共に感じながら聴く」ということ。相手が意図している感情を「理解しようとしながら」聴くことであり、相手が伝えようとしていることが、分からければ分からないほど、「分かろう分かろうと思いながら」聴く、ということでもあります。

子どもが語っていることを、自分の視点から捉えているだけでは、それがどのような意味があるのかを感じ取れないこともありえます。時に、相手の内側に入り込んで、相手の世界観を想像して、同じ視点に立とうとすることが、子どもにとっては、どんなことでも話せる雰囲気や場づくりにつながっていきます。

他人のことは「分からない」前提で、相手の世界に好奇心を持って共感的に聴くことを大切に。


・ゆったりとしたペースで

勢いよく話が進んでしまうと、うまく波に乗れなかったり、話についていけない子が出てきますので、ゆったりした流れで会話を進め、誰でも話せる余白のある場づくりを心がけてみると良いかもしれません。


・言葉を待つ

子どもからすぐに言葉が出ないからといって、違う話に移ったり、勝手に解釈してしまったりすると、子どもの思考や発言を削いでしまうことにもなりかねません。

子どもが言語化しようとしている時間は、言わば「ことばの陣痛」のようなもの。子どもが自分なりに考えて、言葉に変換するための時間を、じっくり待つように心がけたいものです(とは言え、状況的に難しいことも多々あり得ますが)。

ポイントは「沈黙を恐れるな」です(どうしても沈黙が気になる時は…心の中で「ハッピバースデー」の歌を歌って待つ方もいらっしゃるそうです!)


・言葉を拾う

子どもから出て来る言葉は、確信があるものばかりではありません。中には、ポロっと出た何気ない言葉の中に、様々な意味が詰まっていることもあるでしょう。

きちんとした内容に聴こえなかったとしても、「この子は何を伝えようとしているのかな?」と思いながら、静かな声を掘り下げ、場合によっては、一緒に言葉をつむいであげることも大切です。




・言葉になっていないサインをキャッチする

語られたことだけに目を向けていると、言葉になりにくい気持ちや意図、ゆらぎを逃してしまうこともありえます。言葉の表面的な内容だけでなく、表情、身体の動きなど、場合によっては、聴いている子の仕草など、場に存在する非言語のメッセージにも意識を向けてみると、様々な解釈が生まれてくるかもしません。


2. 反応が分かるように聴く

・口角を上げる

当たり前すぎて失礼かもしれませんが、話す子の目を見て、ニコニコと口角を上げて、笑顔で聴くことは、当然、子どもにとって話がしやすい環境になります。

「カオス状態」になったりして「うまく回せていないかも……」と感じている時こそ、口角を上げてみましょう。


・うなづく

子どもに伝わるように、「敢えて」頭を上下させて「うなづく」ことによって、「分かってもらえている」という安心感を与えることができます。


・おうむ返し

子どもが使った言葉を自分なりの解釈を加えずに、「敢えて」同じ言葉で繰り返すことによって、発言の再確認ができると同時に、子どもに「分かってもらえた」という安心感を与えることができます。




・内容を確認する

場合によっては、子どもが伝えようとしていることが、大人には分かりにくいこともあるでしょう。その場合は、「おうむ返し」で相手の言葉をそのまま引き継ぎつつも、「こういうこと?」「これで合ってるかな?」と相手に確認を取ってあげると、安心感が増すこともあるようです。


・祝福する

誰でも、褒められると嬉しいものです。発言内容をはじめ、発言ができたこと、最後まで聴けたこと、座っていられたことなど、小さなことも見つけて祝福してあげると、楽しい雰囲気づくりにつながります。

大勢の中で褒める時は、その子の名前を呼んであげると、さらに嬉しい気持ちになるようです。


・お礼を言う

出来れば、一つ一つの発言に「教えてくれてありがとう」「伝えてくれてうれしいなぁ」など、お礼を伝えると、子どもたちの話したい気持ちが高まるかもしれません。


※ 参考: 「あいうえお」と「はひふへほ」のリアクション

バランスが大事ですが、子どもたちの発言に対して、時におおげさなくらいにリアクションをすると、子どもたちに楽しい雰囲気を伝え、『かいぎ』が活発になることもあります。

以下を参考にしてみてください。


◎「あいうえお」

・あ! ああ!(なるほど!)

「あ!よくわかったね!」「ああ!そういうことか!」など、気づいたよ、分かったよ、または気づいたことに対して、よく分かったね、そうだね、驚いたよ、という意味のリアクションに使います。

・いいね!

「いいね!」の一言で、発言に対しての共感や称賛を示し、子ども側も認めてもらえたという嬉しい気持ちになるリアクションです。「いいね! じゃあ他の人の意見も聴いてあげてね」など、注意を促したい時の冒頭に付けるのも良いと思います。

・うわー!

「うわー!やられた!」「うわー!そうきたか!」など、驚き、驚愕、感嘆の意味を持つ、子ども側も大人を驚かせることができて嬉しくなるリアクションです。

・え!?

「え!?それってどういうこと?」「え!?やっちゃったの?」など、疑問、聴き返す、確認の意味を持つリアクションです

・おお!

「おお!やったね!」「おお!すごい!」など、驚きや感嘆のほか、尊敬の意味のリアクションにもなります。


◎「はひふへほ」

・は〜!!

「は〜!!まさか!」「は〜!!本当なの?」など、驚きの中でも疑い聴き返す意味を持つリアクション、子どもたちの笑いも誘います。

・ひ〜!

「ひ〜!恐ろしい」「ひ〜!やめて」など、マイナスな情報に対して驚きの意味を含むリアクションです。

・ふう……

「ふう……よかった」「ふう……安心した」など、ほっとした、よかった、落ち着いた、一件落着、安心したため息のリアクションです。

・へ???

「へ???いつそんなことが?」「へ???どこにあったの?」など、疑問に対して具体的な聴き返しのリアクション

・ほお〜!

「ほお〜! すばらしい!」「ほお〜! ついに!」など、なるほど、という意味のある感嘆リアクションです。


※豆知識: 「インリアル・アプローチ(インリアル法)」の「SOUL」

子どもとのコミュニケーション法を研究した「インリアル・アプローチ(インリアル法)」は、「大人の基本姿勢」として以下の「SOUL」という概念を提唱しています。ぜひ参考にしてみてください。

・Silence(静かに見守ること)

子どもが場面に慣れ、自分から行動が始められるまで静かに見守る。


・Observation(よく観察すること)

何を考え、何をしているのかよく観察する。
コミュニケーション能力・情緒・社会性・認知・運動などについて能力や状態を観察する。


・Understanding(深く理解すること)

観察し、感じたことから、子どものコミュニケーションの問題について理解し、何が援助できるか考える。


・Listening(耳を傾けること

子どものことばやそれ以外のサインに十分、耳を傾ける。


■子どもたちの話の聴き方: 「聴く耳モードのあいうえお」



『こどもかいぎ』は子どもたちに「安心して話せる場」を提供することがとても重要ですが、そのためにはファシリテーターだけでなく、参加する子どもたちの「話の聴き方」もポイントとなってきます。

ただ、子どもたちは「話の聴き方」を学んでいないことがほとんどだと思いますので、『かいぎ』の冒頭で以下の「聴く耳モード」を説明することをおすすめします。


聴き方の基本: 「聴く耳モードのあいうえお」

「あ」アイコンタクト
「い」いすから離れない
「う」うなずく
「え」えがお
「お」おしまいまできく


(イラストはダウンロードできますので、こちらからご利用ください)

※「ことばキャンプ®」さんの手法を参考にさせていただきました!
https://kotobacamp.com/whats-2/


また、一度伝えただけでは忘れてしまいがちなので、『かいぎ』をするたびに伝えてみることも大切。『かいぎ』中に、うまく話を聴けない子どもには、「聴く耳モードはどうだったかな〜?」と穏やかな口調で促してみるのも良いかもしれません。



■「話し方」3つのポイント
〜子どもを惹きつける話し方の秘訣〜



『こどもかいぎ』では、ファシリテーターは参加者全員に話をしっかりと聴いてもらう必要がありますので、以下のような点に気をつけて話を伝えていくことをおすすめします。

1. はっきりと聴き取れるように

話すスピード、声の大きさ、滑舌などを意識しながら、子どもたちが聴き取れるように話します。


2. 意味が伝わるように

子どもたちが理解しやすい言葉や言い回しを工夫しながら、できるだけ噛み砕いて話をしてみましょう。

ジェスチャーも入れると、伝わる確率が高まるかもしれません。


3. 笑顔と時にユーモアも

笑顔で話すことは子どもたちの緊張をほぐす効果がありますし、メリハリをつけるためにも、時に変顔などのユーモアも交えてみてはいかがでしょうか。


前述の「インリアル・アプローチ」では、言語心理学的技法として以下の「大人のことばかけ」を大切にされています。ぜひ参考にしてください。

・ミラリング:子どもの行動をそのまま真似る。
・モニタリング:子どもの音声やことばをそのまま真似る。
・パラレル・トーク:子どもの行動や気持ちを言語化する。
・セルフ・トーク:大人自身の行動や気持ちを言語化する。
・リフレクティング:子どもの言い誤りを正しく言い直して聴かせる。
・エキスパンション:子どものことばを意味的、文法的に広げて返す。
・モデリング:子どもに新しいことばのモデルを示す。



■「質問の仕方」9のポイント


1. 「クローズド・クエスチョン」と「オープン・クエスチョン」を使い分ける
2. 他の子にも質問を振る。
3. 全員に質問をする
4. 続きを聴く
5. 意味を聴く
6. 理由を聴く
7. 追い質問をする
8. あえて反論する
9. 全員で考える時間を作る


1. 「クローズド・クエスチョン」と「オープン・クエスチョン」を使い分ける

問いには主に「クローズド・クエスチョン」と「オープン・クエスチョン」の2つの形式があります。

「クローズド・クエスチョン」とは、答えが「はい」または「いいえ」、AまたはBなどと、2択で答えられるような問いで、「オープン・クエスチョン」とは、自分の気持ちや考えを自由に表現することができるような問いの形です。

「はい」または「いいえ」で答えられる「クローズド・クエスチョン」の方がファシリテーター初心者、まだ発言に慣れていないお子さんにはやりやすいかもしれませんが、「オープン・クエスチョン」の方が、思考が広がっていく傾向があります。


2. 他の子にも質問を振る。

ファシリテーターと発言する子のラリーが続いてしまうと、他の子どもたちが置いてきぼりになる可能性もありますので、合間に「〇〇ちゃんはどう思う?」など、同じ質問を周りに投げかけてみると、みんなが参加しやすい雰囲気を作ることができます。


3. 全員に質問する

「みんなはこの意見についてはどう思う?」など、全員に質問を投げかけてみる。


4. 続きを聴く

「それでそれで?」

子どもから話を引き出すときに重要なワードです。

こちらの関心を伝えるだけでなく、子どもに話すモチベーションを与えることができます。


5. 意味を聴く

正直、子どもが伝えようとしていることが理解できないことはありますし、ファシリテーターが分かっても、他の子どもたちがポカンとしていることも十分、ありえます。

分からないことがあれば、「よく分からないんだけど、教えてもらえるかな〜?」と、素直に認めて良いと思います。「それってどういう意味なのかな?」「どういう時にこの言葉を使う?」と質問をつなげることで、発言した子どももさらに考えようとしますし、ファシリテーターや他の子どもが迷子にならずに『かいぎ』を続けられる確率が高まります。


6. 理由を聴く

なぜそう思ったのか、理由や背景を聴くことによって、思考を掘り下げることにつながる場合があります。

ただ、「なんで?」「どうして?」という言葉は、責められているように感じる場合がありうるので、「いいね~! どうしてそう思ったの?」など、共感や賞賛の後につなげると、子どもの心の深い部分に入っていく可能性が高まるかもしれません。


7. 追い質問をする

「たとえば、どういうことかな?」
「もし~だったらどうかな?」
「こういう場合はどうなるかな?」
「AとBだったらどっち(がよい、好き)かな?」
「じゃあ、これはどうかな?」

など、発言の内容に近い「追い質問」を投げかけると、深掘りできる場合もあります。


8. あえて反論する

「本当に?」「そうかなあ?」「いつも当てはまることかな?」「反対の場合はどうかな?」など、あえて反論することで、さらに思考を深めようとする場合もあります。

ただ、気をつけないと、「自分は受け入れられていない」と思われて、話すモチベーションが下がってしまうこともありうるので、これも「なるほどね」とか「面白い答えだね」など共感となるプラスの言葉とセットで伝える必要があります。


9. 全員で考える時間を作る

「面白い意見が出たね〜。それじゃあ少し時間を取るので、この意見についてゆっくり考えてみよう」など、みんなで考える時間を作ってみると、全員が当事者として一つのテーマに思考を巡らすことが出来ます。


■活発な『こどもかいぎ』を目指して: 10の工夫



『かいぎ』で子どもたちの発言があまり活発に出ない場合は、以下のような工夫をしてみてはいかがでしょうか?

1. 個別アンケート
2. クローズドクエスチョン
3. レポート系の質問ゲーム
4. どっちにする?ゲーム
5. みんなはどう思ってるのかな?ゲーム
6. 自己開示をする
7. 相談する
8. クイズにする
9. ぬいぐるみパス
10. 回文


1. 個別アンケート

参加しているお子さんの性格や、発言することに慣れていたりしないお子さんがいた場合は、なかなか発言できなかったりするので、場合によっては、「○○くんは、今朝、何を食べてきましたか?」「○○ちゃんのお誕生日は、いつですか?」「○○ちゃんはどんな色が好きですか?」など一人一人、答えやすい質問で一問一答をしてみるのも良いかもしれません。


2. クローズドクエスチョン

全く発言できない子の場合は、「はい」「いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンをすることによって、口と頭の中を少しほぐしてもらうことも一つです。


3. レポート系の質問ゲーム

回答者と質問者に分かれて、なるべくたくさんの質問をするゲームです。好きな食べ物、嫌いな食べ物、朝ごはんに食べたもの、住んでいるところ、好きな色など、レポート系で聴くような、答えやすい質問だと良いかもしれません。


4. どっちにする?ゲーム

「馬と牛、どっちが好き?」「山と海、どっちがいい?」など、答えやすい二択質問から選んでもらうと良いウォーミングアップになりえますし、その理由を「なぜなら〜」で始めてもらうと、論理的な思考が身に付きやすくもなります。

※「ことばキャンプ®」さんの手法を参考にさせていただきました!
https://kotobacamp.com/whats-2/


5. みんなはどう思ってるのかな?ゲーム

「みんなはどう思ってるのかな?ゲーム!」と宣言し、「今日の給食どうだった?」「もうじき運動会だけど、運動会のことをみんなどう思ってるの?」など、答えやすい身近な質問を投げかけて、発言しやすい雰囲気をつくります。

また逆に、子どもたちが不思議に感じている疑問を自由に投げかけてもらいます。


6. 自己開示をする

対話においては、まず相手が言っていることをしっかり聴く、ことが先決です。

これがベースになるのは間違いないのですが、子ども側からうまく言葉が出ない時に一つ覚えておいてほしいテクニックが「自己開示」。

大人側から先に自分の考えや経験を簡単に(あまり長くなりすぎないように)述べてみた後に、子どもの意見を聴いたり、質問を振ってみたりすると、話してもらいやすくなる場合があります。


7.相談する

「みんなに聴いてみたいと思っていたことがあるんだけど」「いつも疑問に思っていたんだけどさ‥‥」など、ファシリテーターが子どもたちに相談するようなスタンスで質問をしてみると、答えやすいこともあるようです。


8. クイズにする

子どもはクイズが好きですよね。話す内容をクイズ形式にしたりすると、子どもが興味を持ってくれやすくなります。

例えば、

・今日、わたしはお昼ご飯に何を食べたでしょうか?

・今日、わたしが嬉しかったことってなんだと思う?

などです。

難問すぎたり、うまく答えが出ない時は、三択などにすると、答えやすくなります。


9. ぬいぐるみパス

ぬいぐるみを用意してパスをしながら、受け取った人が話すゲームです。答えやすい一つの質問とぬいぐるみを組み合わせて使うと効果的です。ぬいぐるみでなくても、ボールとか他のものでも代用可です。


10. 回文

「しんぶんし」「タイヤを焼いた」「ママがわたしにしたワガママ」など、上から呼んでも下から呼んでも同じ文章になる回文は、気づかないうちに発声練習になっているという優れた思考ゲームです。小学生以上におすすめです。

※「ことばキャンプ®」さんの手法を参考にさせていただきました!
https://kotobacamp.com/whats-2/


■ファシリテーターの7つのNG対応



『こどもかいぎ』はファシリテーターの運営方法によって変わってくる事が多くあります。それだけに、『こどもかいぎ』を運営するに当たっては、以下のような言動については、ぜひ気をつけてみてください。

1. 話しすぎる
2. 話を途中で遮る
3. ネガティブなリアクションをする
4. 言葉を急かす
5. 大きな声で叱る
6. 無理に結論を出そうとする
7. 「指導」しようとする


1. 話しすぎる

『こどもかいぎ』のファシリテーションで最も大切なことは、ファシリテーターが「話しすぎない」こと。

『かいぎ』で話すのは、あくまでも子どもです。ファシリテーターがご自分の経験や考えを子どもたちに伝えることは、子どもたちにとって大きな学びにもなりますが、ついつい話しすぎてしまうことがありますので、「話しすぎない」ことはまず、念頭に入れてください。

「ファシリテーターは30秒以上話さない」など、メドを持っておくと良いかもしれません。




2. 話を途中で遮る

ファシリテーター自身も、最後まで聴いてもらえなかったり、途中で話をさえぎられてしまったりするのは、良い体験にはなりにくいと思います。

話が止まらない子がいたり、難しい局面もあると思いますが、なるべく、話を途中で遮らないで、しっかりと聴くよう努めると、子どもたちにとって『こどもかいぎ』は、さらに素敵な体験になるかもしれません。


3. ネガティブなリアクションをする

どんな意見だったとしても、発言を否定されてしまうと、子どもにとっては、楽しくない体験になってしまいます。「なるほど」「いいね」「そうなんだ」などと、まずは受け止めてあげてください。

また、例えば、一部の子どもがたくさん話してしまう時、「〇〇さんは話しすぎているから他のお友達の話も聴きましょうね」「〇〇くんは話が長いから、少し静かにしててもらえるかな?」など発言を規制するようなネガティブな言葉を投げかけてしまうと、そのお子さんは次からは萎縮して、自分の気持ちを表現しなくなってしまうかもしれません(中には全く気にしないお子さんもいますがw)。

もし発言内容が気になるようなものであれば、その後、「どうしてそう思うのかな?」「◎さんの立場だったらどう思うかな?」など、質問を投げかけて、自分で気づけるように促してみるのはいかがでしょうか?

同様に、「なんで座っていられないの?」「どうして話せないの?」といった子どもが否定されたと感じられる質問も、子どもにとっては楽しいものではないので、避けた方が良さそうです。


4. 言葉を急かす

お気持ちはとってもわかります。子どもから言葉が出ないことは、よくあります。

しかし、逆の立場だったらどうでしょう。自分の中ではっきりとした考えが浮かんでおらず、どう言葉にして良いか迷ってしまう時は、大人でもありますよね。その時は、少し待ってもらったり、言葉が発見できるように導いてもらったり、もう少し質問してもらったりすると、嬉しいとは思いませんか?

言葉が出ない時こそ「ゆっくりでいいんだよ」「焦らなくても大丈夫だからね」と相手を安心させてあげてください。


5. 大きな声で叱る

論外です。どのような状況があろうとも、これはいけません。

「機嫌が良くない」というのも論外です。機嫌の悪さと目の前のお子さんたちは無関係です。深呼吸をしたり、一旦場所を離れたり、楽しいことも浮かべたり、機嫌が良くなりそうな音楽を聴いたり、一旦、ネガティブな空気をリセットしてから臨んでください。


6. 無理に結論を出そうとする

ファシリテーターの世界観から、子どもたちが伝えようとしていることを無理にまとめようとしたり、結論を出そうとすると、子どもたちの意図とは異なる解釈になってしまったり、場合によっては新しい視点が生まれる機会が失われることもありえます。
子どもの中で違和感が残ると、『こどもかいぎ』が安心できる場でなくなってしまう可能性も出てきます。

ただ、結論が出ないのは、決して悪いことではありません。子どもたちは「あれはどういうことだったんだろう?」「どうしたらよかったんだろう?」など、終わった後にも考え続けることにつながり、言わば、「思想のお土産」を持って帰ることにもなります。

うまく着地できなかった場合は、「また次の機会に話そうね」としたり、「みんなはどう思ったかな?」と皆の解釈に委ねたり、「自分なりにどう思うか、帰ってから考えてみよう」と伝えたり、すべてをコントロールせずに子どもに委ねると言う視点も大切かもしれません。

前述の「インリアル・アプローチ」では、言語心理学的技法として以下の「大人のことばかけ」を大切にされています。ぜひご参考ください。


7. 「指導」しようとする

「より良い方法」を分かっている(つもりの)大人は、どうしてもアドバイスをしたり、指導したり、教えたくなってしまいますよね。しかし、『こどもかいぎ』の世界では、ぜひ、その気持ちをぐっとこらえて、子どもが自分で、答えや正解らしきもの、より良い考えやアイディアを見つけられるように導いていただきたいと思っています。

なぜなら、大人が答えらしきものを出したり、アドバイスを続けていると、子どもは「ショートカットを求める癖」がついてしまう可能性があるからです。

人生は自分なりに方向性を発見して、自分で決めて進んでいかないければならないことが多いですよね。いざと言う時に思考停止にならないためにも、ぜひ『こどもかいぎ』は、「答えを教わる場ではなく、自分で探せる場」にしていただければと思っています。

アドバイスではなく、質問を。


その他、「『こどもかいぎ』の「罠」: ご注意いただきたいこと」も参照ください。


■振り返り



終了後にファシリテーターが自ら、振り返りをしてみるのがオススメです。

・まんべんなく話を振れたか
・どんな発言があったのか
・自分のどんなところに心が動いたのか
・子どもたちの話を最後まで聴ききることが出来たか

などなど、良かったところと課題について考えてみる、スキルのアップグレードにつながっていくかもしれませんね。

「あまりうまく出来なかったな……」と思った時は、ぜひ、そのモヤモヤした気持ちを「お土産」として持ち帰ってください。

子どもたちのファシリテーションは簡単なものではありません。でも、やればやるほど、ご自分のコミュニケーションやファシリテーションに関するスキルはアップしていきます。「あまりうまく出来なかったな……」と思った時、ぜひ、「自分は子どものようにまだまだ伸びる!」と心の中で叫んでみてください。

※タンデム制度(2人制度)

『かいぎ』は基本的には一人で運営できますが、常に一人でファシリテーションをしていると、自分の進行の「癖」に気づきにくいものですよね。

もし余裕があれば、同じくファシリテーションが出来る人に同席してもらうのも一つ。

進行の手助けをしてもらったり、終了後に一緒に振り返り、良い点や課題を洗い出すことができると、お互いのスキルアップが図れるかもしれません。

ただし、大人が複数になることで圧迫感が出ないように気をつけましょう。映画の中では複数回でタンデム制度をしていましたが、特にお子さんたちに影響はなかったように思います。


■ファシリテーションのチェックシート



参考までに、どのようなファシリテーションができたのか、今後、どのように改善していけるのかを振り返っていただけるよう、チェックシートを作りました。

ただ、これらすべてを実践するのはとても難しいと思いますし、すべてを実践することが正しいことかも分かりません。

ご自分が期待するようにはできなかったとしても、落ち込む必要はありません。完璧にこなすことよりも、子どもたちが対話を楽しみ、笑顔を見せてくれたことの方が大切だと思います!

「うまくできなかった」ことよりも、「うまくできたこと」に注目して、自分を褒めて、周りに支えてもらいながら、ぜひ、『こどもかいぎ』を続けていただければと願っています。

チェックシートのダウンロードはこちらから


■参考: 「アイスブレイク」



テーマ系の『こどもかいぎ』の場合は、じっくり話し合おうとする雰囲気に少し緊張したり、何をするのか分からずに、ぼーっとしたり、うまく『かいぎ』に入っていけない子どももいます。

そのような時に効果的なのが、アイスブレイク。

アイスブレイクの基本は、「こころをほぐし、つなぐこと」。

アイスブレイクがあると、それがスタートの儀式にもなって、『かいぎ』の波に乗りやすい傾向があります。

子どもたちを和ませ、コミュニケーションを取りやすい雰囲気を作り、そこに集まった目的に積極的に関わってもらえるよう働きかける役割を果たします。


また、子どもたちの年齢や状況によりますが、開始後、一部の子の集中力が切れている一方で、「もっとやりたい!」と継続を希望する子がいたら、途中でアイスブレイクを挟むと、良いリフレッシュができて、『かいぎ』が続けやすくもなります。

ただし、無理に続けさせないように気をつけてください。

■おすすめアイスブレイク集10選



おすすめは、体を動かすもの。血の巡りが良くなることで緊張をほぐしたり、退屈から回復したり、意識の切り替えができたりします。

1. 「気をつけ〜ピッ!」
2. ピン・ポン・パンレッスン
3. 動物鳴き声ゲーム
4. 椅子取りゲーム
5. 「フルーツバスケット」
6. じゃんけんチャンピオン
7. 忍者ごっこ
8. ババチョップ
9. 見えない縄跳びで大縄跳び
10. 誕生日順ゲーム(バースデイ・チェーン)


(椅子に座って出来るもの)

1.「気をつけ〜ピッ!」

映画『こどもかいぎ』で、ファシリテーターのカッキー先生がよく行っていたオススメがこちら。「気をつけ〜!……ダラーン」と言って、先にわざとだらけた様子で場を温めてから、「気をつけ〜、ピッ!」と姿勢を正し、「これから『こどもかいぎ』を始めます!」とメリハリをつけ、場を締めていました。

ただし、「気をつけ」というのは軍隊的な号令用語でもありますので、「背筋を伸ばして〜」などに言い換えるのも一つです。「気」にしすぎかもしれませんね(笑)。




※『こどもかいぎ』の始め方例


2.ピン・ポン・パンレッスン

最初にファシリテーターが、参加者の一人にアイコンタクトをとり、その人を指さし、「ピン」と声に出して叫びます。指さされた相手は、今度はまた他の誰かを指さし、「ポン」と言います。同じように、次の人は「パン」と言い、次から次へと、「ピン・ポン・パン」「ピン・ポン・パン」と続けるゲームです。

「最初の「ピン」を変顔で言う」「最後の「パン」を変顔で言う」などルールをちょっと変えてみると、さらに盛り上がりますよ。






3.動物鳴き声ゲーム

ファシリテーターが動物の鳴き声をして、それをみんなで当てるゲームです。子どもに鳴き声をしてもらっても良いと思います。




(椅子から立ち上がるものの、また席に戻るもの)

4.椅子取りゲーム

参加人数より少ない椅子を円にして並べ、音楽をかけながら椅子の周りを歩きます。音楽がストップしたら近くの椅子に座り、座れなかった人がゲームから外れます。少しずつ椅子の数を減らし、最後まで椅子に座れた人が勝ちとなるゲームです。


5.「フルーツバスケット」

椅子取りゲームの一種です。

円になって内側を向いて椅子に座り、鬼は円の真ん中に立ちます。一人ずつに「りんご」「みかん」「バナナ」など、果物の名前を割り当てます。「りんごとみかん!」など、鬼が発した果物の人は椅子を移動して、そのタイミングで鬼は空いた椅子に座り、椅子に座れなかった人が鬼になります。鬼が「フルーツバスケット」と言ったら、全員で椅子を移動します。

同じように、鬼にじゃんけんで負けた子が椅子から立ち上がり、空いた椅子に座る「ジャンケンバスケット」や、例えば「朝ごはんにパンを食べた人!」など題目が何でもいい「なんでもバスケット」など様々なバージョンがあるようです。




6.じゃんけんチャンピオン

参加者のいろんな人とじゃんけんをして、“3回勝つ”まで続けるじゃんけん大会です。



7.忍者ごっこ

参加者に忍者になりきってもらい、忍び足で椅子に戻るゲーム。身体を動かした後に席に戻りたい場合に有効です。

「音を立てちゃダメだよ、見つかっちゃうよ」などと声をかけながら、『こどもかいぎ』を始められる・再び戻れるように、少しテンションを落ち着かせながら、静かに歩いてもらうと効果的です。




(椅子から立ち上がるものの、あまり席を離れずに出来るもの)

8.ババチョップ

ファシリテーターが3つのポーズをランダムに出しながら、それに合わせて参加している子どもたちが体で反応するゲームです。

(やり方)

1.「ババチョップ!」と言いながらファシリテーターがチョップをするポーズを取ったら、子どもはそれに合わせて、頭上で「ババチョップ」を両手でパチンとはさむポーズを取る。

2.「頭手裏剣!」と言いながらポーズを取ったら、子どもはそれに合わせて、「頭手裏剣」を避けるようにしゃがむ。

3. 「足手裏剣!」と言いながらポーズを取ったら、子どもはそれに合わせて、「足手裏剣」を避けるようにジャンプする。



※宜しければ、「ことばキャンプ®」さんの映像をご参考ください。


(椅子から立ち上がって、少し席から離れて行うもの)

9.見えない縄跳びで大縄跳び

架空の大縄を想像しながら、ファシリテーターが縄を回し、参加者全員で大縄跳びをします。



10.誕生日順ゲーム(バースデイ・チェーン)

「誕生日の月の早い方から、並んでみよう。」

参加者とファシリテーターが、誕生日の月の早い方から並ぶゲームです。

名前のアイウエオ順に並ぶバージョン(ネーム・チェーン)などもあります。



以下もご参考ください。

●子ども向けアイスブレイク20選
https://minnano-icebreak.com/icebreak-for-children/#i

●小学生向けアイスブレイク20選
https://minnano-icebreak.com/icebreak-matome/#20-2


■ファシリテーターのサポートについて



ファシリテーターは、一人で子どもの対話の場を作るという、楽しくも、責任のある役割を担いますので、気持ち的には人知れず、孤立することもあるかもしれません。

その場合はまず、『かいぎ』とまではいかずとも、周りの人たちに話を聴いてもらってください。

しかし、『こどもかいぎ』がまだまだ広がっていない現場では、そもそも話せる相手がいなかったり、話をしてもニュアンスが伝わらなかったりと言うこともあり得ますよね……。

理想的には、「『こどもかいぎ』研究会」のような組織があって、ファシリテーターの方々の受け皿になり、意見交換や相互サポート、スキルのアップデート、ファシリテーターの養成、場合によってはファシリテーターの派遣などやれたらなれたらいいなとは思っているのですが、予算的・時間的に、私たちにはそこまでの余裕がございません。


そこで、この度、『おとなかいぎ』メンバーの中から有志の方達がFacebookグループを立ち上げていただきました。今後、『こどもかいぎ』を広めるために色々と情報を発信したり、サポートいただく予定です。よろしければぜひ、ご登録ください。

「こどもかいぎ研究会」ーはなしあえばいいのにー
https://www.facebook.com/groups/405167178323881


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