子どもを亡くされた方に言ってはいけない言葉

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1. 「元気出してね」、「がんばってね」、「しっかりしてね」
(励ましの言葉)
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→我が子を亡くして元気を出せるわけがありませんよね。
当然、がんばれません。

また、父親は「お前がしっかりな」と言われる事もあるそうですが、
さすがに我が子を亡くした時にしっかりとは出来ないかと思います。

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2. 「大丈夫そうだね」、「元気になったみたいだね」
(悲しみの過小評価)
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→大丈夫ではないし、元気になったわけではなく、
御迷惑をおかけしないよう、必死にひた隠しにしているだけなのです。

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3. 「もう忘れようよ」、「いつか乗り越えられるよ」
(当事者本意でない意思決定)
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→我が子が亡くなったことを忘れられるわけがありませんよね。
「乗り越える」という言い方も、あまり歓迎されません。

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4. 「若いんだから(また産めばいいよ、すぐまた出来るよ)」、
「時間が忘れさせてくれるよ」
(当事者本意でない勝手な未来志向)
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→しばらくの間、次の事や未来の事を考える余裕はありません。

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5. 「上の子(もしくは下の子)がいるじゃない」、
「亡くした子より、いま生きている子を大切にしなよ」、
「うちも最近ペットを亡くした」
(当事者本意でない比較論)
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→亡くなった子の存在を否定されるような気持ちになるようです。
もちろん、ワンちゃん、ニャンちゃんも家族の一員ですが、死を比較される事に関して、良い思いをされない方は多くいらっしゃるようです。

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6. 「なんで? どうして?」、「で、どう?」
(答えのでない質問)
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→それは親が一番、知りたいと思っても、答えのでない問いなのです。

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7. 「分かるよ」
(安易な同情)
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→同じ経験をしていない限り、我が子を亡くすという事がどういう事なのか、「分かる」はずもありません。

「子どもを亡くされた方に何と言っていいか分からない」

というのが正直なところだと思いますが、実は

「何も言わなくていい」んです。

「何か元気づけるアドバイスをしてあげよう」と思っても、
よほどの心理学的な経験と知識がないと現実的には難しいので、

「何も言わずにお話を聞く」

「一緒に泣く」

という事が、一番の助けになるようです。

もし一言どうしても、という時は

「何か必要なことがあれば助けになるから、いつでも連絡してね」

という言葉は支えになるそうです。
気づかいって難しいけれど、

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「何も言わずに寄り添う事」は、あらゆる
悲しみや苦しみに共通した処方箋
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かもしれません。

また、これはお子さんだけでなく、
パートナー、親など愛する人を亡くされた方々に共通した事かもしれません。

監督・父
豪田トモ

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コメント(4)

こちらのHPに初めて訪問しました。
映画はまだ見ていませんが、とても興味があります。
私は最初の子供を生後1ヶ月で心臓病で亡くしました。
ここに書かれていることは、多くの人に知って頂きたい、と思います。すべての言葉を、様々な方から言われて、その都度胸がえぐられるように痛かったのを思い出しました。
それでも、誰かとつながっていたい、誰かにそばに居てほしいという気持ちが強かった、ということも同時に思い出しました。

本当にこの通りです!!
相手の方も本当に善意でかけてくれた言葉だと思います。
でも、些細な言葉に何度も傷つきました。
私は亡くなった子供の他にも3人の子供がいたので
特に5番のセリフを色んな人に言われました。
『他にいるから・・・』そんなの関係ないんですよね・・・
瞬は瞬だし、他の子は他の子。だから親はどの子が1番かなんて選べないんですもん。

いつか、こんな内容の本が書けたらいいな・・って思っています。
どう声をかけていいかわからない・・だから声を掛けれない当事者ではない人のための本。当事者の気持ちを分かってもらえる双方の心の架け橋になるための本が必要だと、子供を亡くして強く思いました。
みんなに私達の気持ちが伝わるといいなといつも思っています。

去年、友人が18トリソミーだったお子さんを亡くされました。
亡くなる3か月ほど前に病気のことを知り、調べ、この映画にたどり着きました。
どうか虎ちゃんのように成長してほしいと願っていました。

私が一つ、その子の生きる姿を想い学んだことは、生まれ持って来た能力を最大限に生かすこと、精一杯「生きること」です。
私はそれを教えてくれたその子に感謝の気持ちです。
自分自身にとって、TVの世界でも本の世界でもなく、本当に身近な人に、命をかけて教えられることの威力というものを感じずにはいられません。

今度、友人と再会することになりました。
どういう言葉をかけるか、悩んでいたので、よく考えて言葉を伝えたいと思います。
ありがとうございました。

私は、皆さんとは少し違う立場ですが、妊娠6ヵ月で主人が病気で急死しました。
監督のおっしゃる様に、身近な大切な人を亡くされた方へは 『 どうか言わないであげたい一言 』だと思います。

映画中、死産される方のお話の際 逆パターンではありますが 父と会わせてあげられなかった我が息子の事なども考えながら
観ていました。
色々な経験を糧に、『 人間の気持ちを大切に生きていきたい 』と思っています。
また、仕事柄(カウンセラーとベビーマッサージ講師) 色々な方のメンタルな面でのお役にも立てたらよいな・・・と思っています。

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