今後増える「父親に親権」のケース

先日、僕の友人の女性が、【親権を持たずに離婚】しました。

多くのママにとっては「え?」という決断かもしれません。
もしかしたら反発を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

「ふつう、女性が親権を持つんじゃないの?」

と。

それも仕方がないかもしれません。
ただ、

【なぜ彼女(以後、Aさんと書きます)がその決断に至ったのか】

という点については、ぜひ知っていただきたいと思っています。

離婚に至ってしまうのは、とても残念な事ではありますが、
男女の問題は様々な事があるので、

僕はある程度、致し方ない部分があるのかなと思っています
(僕も離婚経験があります)。

一緒にいて幸せを感じられない人といるのは、とても辛い事です。

両親の不仲を見るのは、子どもにとっても辛い事でしょう。

度重なる夫婦喧嘩に子どもは敏感に反応します。

大好きなパパとママが言い争う姿は、
おそらく子どもにとっては世界で最も一番見たくないこと。

喧嘩の原因は自分にあるのではないかと思ったり、
「ママは僕(私)の事、好きじゃなくなっちゃったの?」
と投げかけたりもするようです。

僕自身、長年、不仲だった両親の姿を見ていて、
「なぜ離婚しないのだろう?」と不思議に思っていました。

「いっそ、離れていてくれた方が、こっちにとばっちりが来なくなる」

とまで思っていました。

今は結構、仲が良いので、男女は本当によく分からんなぁと思います(笑)。

中には「子どものために離婚をしない」という方もいらっしゃるかと
思いますが、逆に

【「子どものために離婚をする」という決断も尊重されても良い】

のかなとも思います。

結局、Aさんは後者を選択したのですが、
彼女の話を聞いてすごいなと思ったのは、

===================================
元夫は超がつくほどのイクメンで、
育児に関しては、彼の方が優れていると認めた
===================================

という事です。

自分はおっちょこちょいで天然で、
至らない点が多々あるけれど、

元夫は今後2年間、彼女が子どもと会うスケジュールを
びっちりと組むほど、とてもしっかりしている。

育休も取り、オムツ替えやお風呂入れ、寝かしつけなどお手のもの。
保育園への送り迎えも喜んでする。
家事も料理も問題ない。

子どもからの信頼も厚い。

彼が主張を曲げるタイプではない事も知っていたし、
もし裁判になれば泥沼化して、子どもが傷つく。。。

愛する子どもの将来を考えた場合、

しっかり者の彼に育ててもらった方が子どものためなのではないか、

おそらく彼女の中では相当、思い悩み、
【人生で最も辛い決断をした】のだと思うのです。

これは本当にすごい事だと思います。

僕は元旦那さまにはお会いした事はないんですが、
Aさんやお子さんには何度も会っていて、
Aさんがお子さんを心から愛している事をとても良く知っています。

決して、母性が劣っている、とか、そういう事ではありません。

当然、自分で引き取って育てたい気持ちはあったと思うのですが、
彼女は

【自分の母性よりも子どもの将来を優先する】

という英断を下したのです。

今回、親権を譲った女性は
心に深いダメージを負っています。

しかし、日本では非常に稀なケースであるため、
周りは理解を示してくれず、

「子供を捨てた」

「あなたの事は理解できない」

等の言葉を投げかけられることで、離婚や子供と離れて暮らす寂しさの上に、
さらに精神的に、二重にも三重にも苦しんでいます。

これまで、子どものいる家庭の離婚は、
女性が親権を持ち、シングル・マザーとして育てる事がほとんどでした。

しかし、

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現在は「父性」に目覚め、育児に取り組む男性も非常に増えていますし、
キャリアを積み、自活可能な女性も過去よりも圧倒的に増えています。
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僕自身の事を考えた場合、
離婚をするという選択肢はありえませんが、万が一、そうなった場合、
娘を巡る争いがないとは絶対に言い切れません。

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今後はそう簡単に親権を放棄しない父親も増えるでしょうし、
おそらく、今回のように
【父親に親権】+【母親はキャリアを持ちながら定期的なサポート】
というケースは増えていくのではないか
==============================================

と思います。

その時に
周りの人間に求められることは、

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子どもを手放したことを非難するのではなく、
子供を手放さなければならなかった女性(男性)の心痛は
どれほどのものなのか、、、と推察して、寄り添うこと
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なのではないかなと思います。

一刻も早く、Aさんに再び、心からの笑顔が戻る事を祈っています。

そして、
様々な事情で、
様々な家族の形を持たれている方々を応援しています。

今回のお話は、あまり共感を得ていただけないかもしれません。
でも、どうしてもお伝えしたいので書かせていただきました。

ご気分を害された方がいらっしゃったら、
すみません。

監督・父
豪田トモ

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コメント(1)

こんにちは。大変興味深い内容でしたので、コメントさせて頂きました。
私は海外在住のシングルマザーです。
こちらの国では親権と言う物が有りません…というか十年近く前に無くなり、共同親権という風になります。

日本で生まれ育った私にとって共同親権など理解しがたい物だったのですが、今となると子供の為にはこの方が間違いなく良いと思っています。

離婚後のカップルの仲はそれぞれ違うと思いますが、我が家の状況をココに書かせていただきますと、まず、毎週娘は必ずパパに会いに行きお泊りに行きます。

誕生日クリスマスなどのイベントはお互いに相談して両親ともとお祝いできる様にします。父の日母の日両方とも大切にしています。

学校事など何か大切な物事の決定は両親の相談で決めます。両親が離れて暮らしていても、子供にとってはどちらも大切な親と言う考えが基盤ですね。

もっともだと思いました。子供はパパママどちらも好きで当たり前。子供を産むってそういう事ですよね?離婚しても両方とも親それに代わりは無い。

日本もいつかこうなると良いけれど…

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