【相談室】男性不妊の夫の協力姿勢に不満があります

こんにちは。
豪田トモです。

3ヶ月ぶりに相談室を開設させていただきますー。
ちょっと長いですが、懇親の内容ですっ!

■ ご相談内容

結婚して10年、
【男性不妊で悩んできました】。

精子無力症および乏精子症で、かなり重度です。
医師からは、初めから顕微授精の勧めがありましたので、夫からは、簡単に(わたしにはそう聞こえました)「顕微をしてよ」と言われました。

どちらかというと、
【わたしの方が受け入れられない気持ちだった】と思っています。

不妊治療は女性の身体、精神的にとても重い、大変なことなのです。

にもかかわらず、自分の身体は悪くないのに、排卵誘発などの薬を使うことに抵抗があったんですね。

でも、赤ちゃんは欲しい・・

堂々巡りの状態で、日々が過ぎて行ったように思います。

治療する決断がなかなか出来ないでいましたが、
昨年、映画『うまれる』を見て大きく感動し、それがきっかけで顕微授精を行いました。

唯一の受精卵で妊娠に至りましたが、その後、
【繋留流産】しました。

どうして自分はこんな目に遭うのだろう。

流産したことの意味、
わたしではなく、夫側に不妊の原因があることに、どのような意味があるのだろう、

と常に考えてしまいます。

残念ながら、夫と話をしていると、
わたしほど深く考えず、悩んでいないように思います。

その【夫婦の温度差に苛立ち】すら覚えます。

現在も治療を続けており、病院には仕事が休みの場合は、ほぼ一緒に行ってくれます(わたしがそれを要求しているのもありますが・・)が、「子供はいた方がいい」と言うものの言い方をするときがあり、

「いた方がいい」と「欲しい」とでは、微妙な差がある

ように感じてしまいます。

出産、育児に関するテレビや、書籍などは、わたしが強要するような形で一緒に見せていますが、

本人から望んではないですね。

途中で居眠りしたり・・といった感じで、露骨に興味のなさがこちらに伝わり、残念です。

【ピンとこない】

というのが実際の様で、
主人の方から何か積極的に話をしたり、興味を持つことはないです。

わたしの姉夫婦の子供が小さいころから一緒に接していますが、近所の子供から話しかけられたり、

===============================
面識のないお子さんは、
どのように接したらいいのか分からない
===============================

ようです。

夫の両親は日帰りで十分行ける距離にありますが、
顔を合わすのは年に1~2度。

親からはかなり子供扱いされているように思います
(例えば、ポケットに手を入れるな!とか、シャツをちゃんと入れなさい!とか、挨拶をしなさい!と言った感じです。)

夫は、

「自分に似た子供は嫌だ」

と言ったことがあります。
自分自身のことを否定的になっているところもあるかも知れません。

映画『うまれる』は、夫婦で一緒に鑑賞させていただき、書籍もわたし自身は拝読させていただきました。
夫にも勧めてみましたが、残念ながら、読んではいないようです。

夫には、何でも話し合おう、結果ではなく、経過が大事だと思うから、一緒に一生懸命考えてと伝えていますが、夫にはなかなか届かないようです。

ままにんじん

■ お返事

● 不妊治療は女性の精神的・肉体的負担が大きい

10年間という
とても長い時間、
大変な経験をされていらっしゃいますね。

流産もされたとのこと、
非常に悲しい体験だったと思います。

先日の猫背さんのご相談にも書かせていただきましたが、
流産・死産は戸籍が出ませんので、社会的には「産まれて来なかった」という事になっていますが、

=====================================
赤ちゃんは間違いなく、
ままにんじんさんのお腹の中で産まれ、
そして短い時間だったけれど生きていたお子さん
=====================================

です。

10年間、待ち望んだ末の妊娠だったと思いますし、
顕微授精は身体的にも、経済的にも負担の大きいものですから、

ままにんじんさんの落胆と失望は計り知れないもの

だと思います。

10年間、、、これは長い道のりです。

旦那さまが不妊とは言え、
治療の負担は、女性が圧倒的に大きいものですから、
重苦しいお気持ちで過ごされて来たかと思います。

排卵誘発剤は副作用も心配されますし、
体調も優れなくなりますので、

身体的にも精神的にも本当に大変ですよね。

特に旦那さまに不妊の原因がある場合は、

「なぜ私がこんな辛い目に遭わないといけないのだろう?」
と思われるのは当然の事だと思います。

しかも、文面からは、旦那さまは、ままにんじんさんほど
事態を深刻に捉えられていないように思えますので、

=========================
失望感と孤独感とで、暗闇の中、
ひとりで戦われているような感覚
=========================

をお持ちなのではないかと思います。

そんな中、

現実に向き合い、良い方向に向かおうと取り組まれている、
ままにんじんさんは、素晴らしい女性であると同時に、献身的な奥様であり、きっとお子様を愛してやまないとびきり素敵なママになるのでは、

と想像しています。

● 「男性不妊」が「女性不妊」よりも深刻な理由

【男性不妊】というのは、
ある種、女性不妊よりも深刻な面があります。

それは、自分に原因がない上に、

【旦那さまのサポートを受けにくい】

からです。

多くの日本人男性は
「父親になる」という事に実感を持てずにいます。

ピンとこない

んです。
僕が取材した中では、

==============================
父親の実感を持てた時期というのは、
「生後8ヶ月くらい」と語る方が平均的
==============================

です。

女性にとってはショッキングな事かと思いますが、
日本人男性は、子どもの頃から父親になる事を意識して育てられていません。

日本では長らく

「出産は女性の聖域」
「育児は女性がやるもの」

という意識がありましたし、

「育児をする夫」であるよりも
「会社組織の一員として働く男」

であるように育てられてきています。

女性は小さい頃から「将来はママになる!」と言う子もいると思いますけど、
「将来は子供生んでパパになる!」と言う男の子ってあんまり見たことありませんよね。

居酒屋で男同士が集まって、
妊娠や出産について話をする事なんてありません。

「いやー、エコー見て可愛かったんだよね〜」とか
「オムツのおススメ製品ない?」なんて話をする事は、
残念ながらないんです(笑)。

また、

=============================================
女性は「母性」というものが備わっている上に、
妊娠したら、つわり、胎動、出産と、身体的に母親になる
機会を与えられていますが、男性はこれらが一切ありません
=============================================

ので、

ほとんどの日本人男性は、
言わば当然ながら、
【父親の実感を持ちにくい】のです。

ですから、
多くの男性にとっては、

===================================
身体的な苦痛に耐えつつ、
高額な金額を払ってまで子どもを
もうけようとすることの必要性を感じにくい
===================================

ため、不妊治療に対して「がんばるぞ!」という感覚で捉えにくかったり、
流産に対して「大事(おおごと)」に感じられないので、

奥様に対するサポートがなかなか出来ないのです。

● 旦那さまの「闇」

このような中で、
治療に取り組み、流産という悲しい結果に向き合うのは、
本当に孤独を感じる日々ではないかと思います。

しかし、一方で、

【旦那さまも深刻な「闇」と共存されている】

と推察します。

女性不妊が辛い現実であるように、
男性不妊も、かなりキツいと思います。

ダイヤモンド☆ユカイさんの著書「タネナシ。」にも詳しく書かれていますが、

===================================
「精子がない」という状態は、
男性として、人間として否定されている感覚になり、
自分に自信を持つことが非常に難しくなる
===================================

ようです。

特に
男性は「力強く」ある事を求められ、
男根や精子は日常的にもその象徴とされますので、

【想像を絶するショッキングな事】

ではないかと思います。

「精子がないという事は、俺は子どもをつくってはいけない人生なんだな」

と解釈されていても不思議ではありません。

女性不妊の場合は、
それでも「子どもが欲しい」という母性が上回る事が多いですが、
前述のように、

男性は女性ほど「子どもが欲しい」という感覚が薄いので、
旦那さまが治療や子どもと接する事に消極的になられるのは、
男性の僕からすると、分からないではないなぁと感じます。

● 親になる上での両親からの大きな影響

また、
旦那さまはご両親との仲も微妙なようですが、
これも大きく影響していると考えられます。

僕もそうでしたし、映画『うまれる』に出ていただいた伴真和さんもそうでしたが、

================================================
両親から愛されている、認められている、という感覚がないと、

「自分が自分で良いのだ」という自尊心を持つことが出来ず、

「自分もこういう子どもを育ててしまうのではないか」という
不安を持つようになり、

結果的に父親になる事を肯定的に考えられない
================================================

傾向があります。

まして、精子無力症という事ですので、
深刻な悩みを抱えられていらっしゃるのではないかと思います。

残念ではありますが、

どうやら旦那さまは、いまのところ、
積極的に子どもを欲しいと思われていないようですし、
父親になる準備はできていないようです。

それは、書かせていただいたように、

================================================

・ 男性不妊である事を心理的に受け入れられていない

・ 両親に愛されている、認められているという自尊心がなく、命のバトンをつなげたいという気持ちを持てない

================================================

事が要因だと思われます。

● 夫婦共に必要な癒しとサポート

ままにんじんさんのご相談内容は非常に深刻です。

と言いますのも、

流産を経験し、不妊治療を続けていらっしゃる、ままにんじんさんは
明らかに癒しとサポートが必要ですが、

同時に旦那さまにも、同じくらい、もしくはそれ以上の癒しと
サポートが必要だからです。

もしかしたら、お気持ちとしては、
僕から旦那さまに「しっかりしろ」と伝えて欲しいと思われるかも
しれませんが、、、旦那さまの現状も深刻。

僕から旦那さまを鼓舞することは、躊躇してしまいます。

● 旦那さまの気持ちになってみると、、、

一度ここで、旦那さまの気持ちになって、考えてみましょう。

旦那さまは、言葉ではきちんと伝えられていないものの、休日には一緒に治療に行き、薦められれば本を読み、映画も一緒に観に行ったりしていますので、

「自分はちゃんと家族を作るために協力している。何が不満なの?」

と思われている可能性も考えられます。

「子どもはいた方がいい」という発言は、あまり積極的には感じませんが、拒絶するものではありませんし、妊娠への希望、意志があることようにも感じられます。

僕は父親になる事に長らく否定的でしたが、当時の僕に比べれば、現在の旦那さまは、かなり前向きなようにも見えます。

子供を持てる環境にありながら否定的な人は山ほどいらっしゃいますので。。。

● 一番のストレスは相手の気持ちが見えないこと

もしかしたら、ままにんじんさんの

==========================================
一番のストレスは、
旦那さまが言葉と態度で気持ちを表現してくれないこと
==========================================

なのかもしれないですね。

「よし!一緒に頑張ろう!」というのが理想的ですが、旦那さまの環境・背景を想像するに、これは難しい。
それは、おそらく、ままにんじんさんもお気づきだと思います。

ただ、

男性不妊である事をどう思っているのか、
両親との関係について、
子供と接する事、
父親になる事、、、

色々な事が「闇」に包まれていて、ままにんじんさんに伝わらず、それがストレスになっているのかもしれません。

※ ちなみに、「希望と現実のギャップ=思い通りにならない出来事」が「ストレス」であり、それは、「人間として成長したいと願う人のみ感じられる」ようです。

特に日本人男性は、自身の気持ちを認識する、自分の想いを伝えることが苦手なようですし、脳にある言葉が他者へ伝えるべき出来事であるという意識がない、もしくは訓練されていない人が多いようにも感じます。

ただ、想いは持っているので、相手に誤解されてしまう事があるのかもしれません。

ではどうしたらいいのでしょうか?

今回のご相談は、ままにんじんさんと同時に旦那さまも癒される事が必要になりますので、かなり大変です。

● 悲しみから抜け出す5つのプロセス

まず、ままにんじんさんには明らかに癒しとサポートが必要です。

子供やパートナー、親などの死によって深い悲しみを経験された方は、次のような心の動きをされる方が多くいらっしゃいます。

==============================================================

1. 否認
現状を受け入れたくない気持ち

2. 怒り
「なぜ自分だけこんな目に会わなくてはならないのだ」という怒り

3. 閉じこもり
他人と接しても理解してくれない、意味がないと思い、誰にも接しようとしない、誰にも悩みを打ち明けようとしない状態

4. 支援
パートナー、家族、友人、その他何かしらのきっかけ等で精神的な支援を受ける。場合によっては「時間」という「支援」、「(忘れさせてくれる)新しいもの」という「支援」のこともあります。

ここから少しずつ、癒しのプロセスが始まります。

5. 受容
起きた事を受け入れ、共存と共に新しい自分に生まれ変わる。

==============================================================

このプロセスは、名称が違っていたり、数が違っていたりと諸説ありますし、誰にでも当てはまるわけではないと思いますが、究極の悲しみ・苦しみを経験して立ち直られた方の多くは(もしくは肉親を亡くされた方など)、以上のような事を経て、落ち着いた日常に戻られています。

ままにんじんさんは今、1〜3を行ったり来たりされているのではないかと思いますが、4を経て、5にまでたどり着きたいですよね。


sekine.jpg

映画『うまれる』にご出演いただいた関根さんというご夫婦は、出産予定日にお子さまを亡くされましたが、以上のようなプロセスを経た後、いまではゆったりとした日常に戻られています。

母親の麻紀さんは、現在では

「子どもを亡くした直後の深い悲しみは少しずつ形を変え、今では、椿(お腹の中でなくなった赤ちゃんの名前)はいつも優しく私たち家族を包んでくれている光のような存在になっています」

という心境に至っているそうです。

★ 登場人物のその後
http://www.umareru.jp/sonogo.html

● この体験を乗り越えるのには、サポートが必要です

しかし、関根さんのように、この経験を受け入れ、癒しにまで至るという「一大プロジェクト」を成し遂げるには、やはり

=========================================
お一人だけで乗り越えるのは難しく、
周りの方々のサポート、特にパートナーの役割が重要
=========================================

です。

パートナーとの関係が良ければ、日常に幸福を感じる機会も増え、精神的に辛い不妊治療にも何とか取り組み続ける事が出来るかもしれません。

しかし、

おそらく、いまのままにんじんさんは、「我が子を亡くす」という壮絶な体験をされたにも関わらず、そこから立ち直るための精神的サポートを周りから受けていないという状況で、さらに不妊治療という負担によって孤独な戦いを強いられているように見えます。

● 泣いて、話して、向き合ってください。

ここからは僕なりのアイデアをご提案させていただきます(もしご自分に合わないという事でしたら無理に取り組まれなくても結構です)。

1. 思いっきり泣く

まず取り組んでいただきたい事は、思いっきり泣いていただく事です。

泣いたら余計に辛くなるのではと思われるかもしれませんが、

【涙を流すという行為は、心の浄化作用があります】。

・「泣」という字の語源は「水に流して立つ」

・「涙」という字の語源は「水に戻す」

泣いていいんです。

「泣いたらスッキリした」という経験をされた事はあるのではないかと思いますが、思いっきり泣く事で、ご自分のお気持ちに素直に向き合ってみてください。

2. 思いっきり話す

何でも話せるご家族・友人に、今の気持ちを思いっきり言語化してみてください。

本来は旦那様にお話するのが理想ですが、難しいようでしたらご友人やお母様でも結構です。

この時、アドバイスをくれるタイプの人ではなく、何も言わずに聞いてくれて、出来れば一緒に泣いてくれるタイプの人にお話いただく方が楽になると思います。

3. ご主人と向き合う

これは今回、決して避けることは出来ません。

この世の中で最も本音で話し合う相手は、旦那さまであるのが理想的だと思いますし、旦那さまのお力抜きで、現状を切り抜ける事は非常に難しいと思います。

● 大変な経験を共に乗り越える事で強まる夫婦の絆

今後の人生でも厳しい局面はあるかもしれません。

やはりそれを乗り越えるのは夫婦の絆でしょうし、大変な体験をご夫婦で乗り越えられると、夫婦の絆は非常に固いものになります。

死産の経験をされて映画にご出演いただいた関根さんご夫婦はさまにそうです。

詳しくは書籍をお読みいただきたいのですが、映画をご覧いただくと、関根さんご夫婦は本当に素敵なカップルだと思われると思いますが、昔から理想の関係だったわけではなく、

椿ちゃんを亡くされた経験を共に取り組んだ事で、
夫婦の絆が強固なものになられた

んです。

● パートナーとの向き合い方: まずは相手を受け入れる

さて、
それでは、現状の旦那さまと今回の体験について、どのようにして向き合うかという事ですが、

まず、お願いしたい事は、

【旦那さまの態度・対応について批判的にならないでいただきたい】

という事です。

前述の通り、旦那さまも大きな「闇」を抱えられていて、おそらくご自分と精神的に向き合う事でいっぱいいっぱいになられているかもしれません。

==============================
ままにんじんさんも癒しとサポートが
必要ですが、旦那さまにも必要です。
==============================

ですので、まずは今の旦那さまを精神的に受け入れるという事から始めてください。

もしかしたら、不満だらけの旦那さまなのかもしれません(笑)。

でもきっと、愛があってご結婚された相手ですから、ままにんじんさんにとってポジティブな面もたくさんおありになると思います。

どんな些細な事でも結構です。

・ デートに誘ってくれた
・ 手をつないでくれた
・ 婚約指輪を買ってくれた

など、一見、「当たり前」と思われる事もあるかと思いますが、

【この世に「当たり前」はありません】。

全く別の他人の方はしてくれないですよね?

この「してくれた」事を一つ一つリストに書いていってみてください。
きっと旦那さまの想いが浮かび上がってくると思います。

この時に「してくれなかった」事リストは絶対に書かないでくださいね(笑)。

● 旦那さまの気持ちを聞いてみた事はありますか?

そして、次に取り組んでいただきたい事は、旦那さまの気持ちを聞いてみるという事です。

話を聞いてみたら、ままにんじんさんの知らなかった旦那さまの感情や感覚を聞く事が出来、「ああ、そうだったんだ」と、そこで相互理解が進む事は十分、ありえます。

おそらく、ままにんじんさんが悩まれているのと同じように、旦那さまも悩まれているのではないかと思うのです。

ポイントは、

【自分が言う、のではなく、相手の話を聞く】

という事です。

旦那さまに聞く、というのは、タイミングが難しいですよね。
いきなり食事をしている時に聞く事も難しいと思いますので、

・友人・知人が流産・死産を経験した、もしくはお子さんを亡くされた、と同じ経験をした他人の話から始める

・「こんな本を読んだ・もらった」と本の話題から始める

・「こんな映画・テレビを見た」と始める

など、一見、別の話題から始めてみてはどうでしょう。

もしかしたら、旦那さまはご自分の気持ちをうまく言語化する事が出来ないかもしれませんが、自分を受け入れようとしてくれている、ままにんじんさんの想いは伝わると思います。

この時に、

======================================
「自分の問題を解決したいから聞く」のではなく、
「相手の役に立ちたいから聞く」という姿勢
======================================

を忘れないでください。

同じ「聞く」という行為ですが、
意味合い、効果は全く違いますよね。

また、人間が言語化できない時の理由の一つとして、「質問が曖昧すぎる」という場合がありますので、

・ 具体的で
・ YesかNoで答えられない

聞き方をされると良いかと思います。

● 「愛着障がい」克服の鍵を握るのは、パートナーのサポート

これらと同時に【旦那さまの自尊心・自己肯定感を高める行動】も非常に重要です。

旦那さまはご両親から愛されていない、認められていないという、社会生活を送る上での根本的な悩みに加え(最近では「愛着障がい」と言うそうです)、男性不妊も抱えていらっしゃるので、

人間として、

男性として、

「自分はうまれて来て良かったのだろうか」

という思いを無意識のうちに持ち、

自分が自分である事に自身を持てずに悩まれていらっしゃる

と思います。

これを解決できないと、旦那さまは父親になる事に積極的になりにくいと思いますが、その鍵を握っているのは、ままにんじんさんです。

・ 不妊であっても、旦那さまのそのままが好きである事

・ 旦那さまが生まれて来て、自分と出会ってくれた事に感謝している事

・ 旦那さまが、新しい家族を作るという一大事業をやり遂げるための欠かせないパートナーであること

などを伝えられると、旦那さまの意識にも少しずつ変化が出るのではないでしょうか。

この時も

======================================
「自分の問題を解決したいから言う」のではなく、
「相手の役に立ちたいから言う」という姿勢
======================================

は大切です。

本来であれば、旦那さまとご両親の間で

「うんでくれてありがとう」
「うまれてくれてありがとう」

というやりとりなど、芯からの和解が必要ですが、まだそのような段階ではないと思いますので、


まずは旦那さまが「うまれて来て良かったんだ」という自尊感情を持てるようトライしてみてはいかがでしょうか?
IMG_4021.jpg

映画『うまれる』の中で出産をされた伴まどかさんは、母親から虐待を受けていた事もあり、旦那さまと同じように自尊感情を持てずにいましたが、いまでは子供2人に恵まれ幸せに生活していらっしゃるのは、

旦那さまの存在・サポートが非常に大きい

ようです。

【何があっても自分を受け入れてくれる】。

まどかさんは数年間のお付き合いと結婚生活でこのような心境に至ったようです。

これまで書かせていただいたように、

=============================================
旦那さまは深い深い「闇」を持たれていて、
自分の事を100%、明確に受け入れてくれる事を望んでいる
=============================================

と思います。
それが現在、満たされているかは、僕には分かりません。

でも旦那さまも、他者から受け入れられている(無条件の両親からの愛)という土台部分を組み直す作業を、新しい家族で、ままにんじんさんと実践したいと願っているように思えてなりません。

本来であれば、ままにんじんさんが癒されるべき立場にあるにも関わらず、旦那さまをサポートするよう提案するのは、本当に心苦しいのですが、いまの状況を脱却するには、

意識が高い、ままにんじんさんが率先されるしか、
方法が思いつきません。

問題を解決するのは、意識を高くもった方が取り組むのが一番、結果が出やすい

からです。

僕と両親との関係もそうでした。
本当は親から「大切な子供なんだよ」と言って欲しかったけれど、それは期待しても無理(笑)。

なので、僕からアプローチをしましたが、結果的には大成功でした。

IMG_2512.JPGのサムネール画像

● 人生の一大プロジェクト その先には、、、

ご自分の流産経験を癒し、
旦那さまが自尊感情を持てるようにし、
パートナーシップを再構築し、
不妊治療に取り組み、
そして子を宿して生み育てる。。。

これは、ままにんじんさんにとって、
人生の一大プロジェクトになると思います。

非常に厳しいものだと思います。

しかし、これらの夢が叶った時を想像してみてください。
きっと、これ以上の幸せはないのではないでしょうか。

夫婦でじっくり家族像を語り合うことができて、自分が認められているという安心感をお互いに持つ事ができれば、意外とスムーズな流れに変わるかもしれませんよ。

最も避けたいのは、「何もしない」という事かと思います。

そのままでも人生は淡々と過ぎていきますが、
現状のまま良くなる事は難しいと思います。

「こんな事、恥ずかしくて出来ない」

と思われるかもしれませんが「恥ずかしいからやらない」方のリスクの方が高いと思いませんか?

僕に相談したのが運の尽きです(笑)。

ぜひ、少しずつでも良いので、ご自分が幸せになれるよう、プロジェクトに取り組んでいただければと思います。

=============================================
行動すれば、必ず、何かしらの答えやメッセージを得られ、
人生にとって、かけがえのない経験になる
=============================================

と思います。

以上、長文になってしまって恐縮ですが、
お返事とさせていただければと思います。

ご相談ありがとうございました。

ままにんじんさんにいままで以上の幸せと笑顔が訪れますように♪

☆ 『うまれる』相談室へのご相談は以下よりよろしくお願いいたします。
http://www.umareru.jp/consultation-room.html

監督・父
豪田トモ

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