うまれる ずっと、いっしょ。|映画『うまれる』

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うまれる ずっと、いっしょ。

仕事をする意味とは?

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先日、被災地を訪問した足で、
久々に宮城県の障がい者施設「蔵王すずしろ」さんを訪れました。

僕らは映画『うまれる』を製作する前に2年ほど、こちらで
ドキュメンタリーを作らせていただいていて、
当時、大変お世話になりました。

障がいを持った、たくさんの方々と接しさせていただく事によって、
たくさんの事を学ばせていただき、また、
笑いの絶えない毎日をすごさせていただきました。

IMG_6412b.jpg

皆さん、僕らの事をすごーーく慕ってくれていて、
言葉を喋れる人も、そうでない人も、

撮影に行くたびに、
皆、仕事そっちのけで走って寄ってきてくれたり(笑)、

昼食時に僕らのところに群がってきてくれたのを、
よーーく覚えています。

今回、約5年ぶりに娘連れで訪問しました。

「僕らの事、覚えてくれてるかなぁ」

若干、不安がありましたが、
皆、僕と朋子の事を覚えてくれていて、
笑顔でハグ、握手、挨拶してくれて、

すごく嬉しかったです。

娘の事も「赤ちゃん! 赤ちゃん!」と可愛がってくれました。

IMG_6407.jpg ※ 皆に可愛がってもらえて娘もご機嫌!

2007年当時は、「仕事と障がい者」という、
一見、相反するテーマで、
ドキュメンタリー製作をさせていただいていたのですが、

この「蔵王すずしろ」という施設は、
本当にたくさんの事を教えてくれる場所でした。

「蔵王すずしろ」を統括している
社会福祉法人はらから福祉会の

武田元(はじめ)理事長がすごい人で、
元々、彼は養護教諭だったんです。

IMG_6735.jpg ※ 左が武田理事長

しかし、

学校を卒業していく子どもたちが
皆、仕事もなく、家でひきこもり、

生きる意欲を失っていく現状を目の当たりにし、
自殺者まで出てしまった事で、

「障がい者が働く場所を作ろう」

と仲間の方々と約35年前に一念発起しました。

当時、武田さんは40歳だったので、
今の僕と同じ年齢です。

小さなお子さんもいる中で安定した職を辞めるというのは、
相当な決心だったかと思います。

その後、様々な苦労を重ねてきた武田さんたちに追い風が吹き始めたのは、
豆腐作りを始めてからです。

「障がい者が豆腐なんて作れるの?」

と周りには大反対されましたが、
武田さん曰く

「障がい者が豆腐を作れないなんて、誰が決めたんだ?」

と皆の心のバリアを取る事につとめました。
武田さんには勝算があったからです。

IMG_6686.jpg ※ 蔵王すずしろの職員の皆さま

宮城県蔵王町の当地は、
豆腐作りに大切な、豆と水に恵まれています。

豆腐は日本人の生活に密着しているため、
少なからずニーズがある。

材料は高いレベルで揃っているので

職人さんに方法論を教えてもらい、

仕事を究極に細分化すれば、

障がい者にも豆腐が作れるはず。。。

実際、様々な苦労がありましたが、
「すずしろ」は豆腐工場として生まれ変わり、

今では【年商数億円】を売り上げています。

億単位の収益を上げている障がい者施設は
日本全国探しても、ほとんどありませんので、

現在は多くの障がい者施設が「すずしろに続け」と
豆腐作りを始めています。

武田さんが豆腐作りにこだわった理由は、
実は「儲かるから」です。

IMG_6512.jpg

誤解のないように説明いたしますと、
障がいを持った方々は、ごく普通の生活を送るために、
現実的にお金を必要としています。

驚かれるかもしれませんが、

【全国の障がい者の平均賃金は約13,000円】

です。

障がい者年金として毎月数万円が国から支給されますが、
10万円を超える事はありませんので、

実質的に家族からの経済的な支援がない限り、
彼らが生きていく事は出来ません。

その現実に対処するため、
武田さんは

「しっかりと収益を上げる事で、障がいを持った人たちを自立させる」

事をミッションとして遂行されています。

単純な「お金儲け」とは、「価値観」が違います。

そして、この豆腐事業の「副産物」が「生きる意欲」でした。

豆腐を「美味しい」と食べてくれる方、
実際に飛ぶように売れて行く様を見て、

「自分にも出来ることがある」

「自分たちの商品が世の中の人に必要とされている」

このような実感が障がい者の方々に与えた影響は甚大でした。

笑顔が増え、

自尊心が高まり、

生きる意欲を取り戻していったのです。

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障がい者施設は原則的に「福祉施設」であるため、
「しっかりとお金を稼ごう」という資本主義的なスローガンには、
様々な評価があるようですが、

武田さんはそのような事には一切、惑わされていません。

「じゃあ、誰がこの子たちの面倒を見てくれるんですか?」

と。

「人間的に生きていくためにはお金が必要。

福祉施設であるとかは関係がない。

そこにいる人たちをどう手助けできるかが僕らの仕事。」

と、確信を持ってお話される武田さんを
僕は心の底から尊敬しています。

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障がいを持った方が、

仕事によって生きる価値を見いだし、

人間的な生活を送りながら、

自立する。

いまでは夢のようなミッションですが、
それが夢でなくなるまで、武田さんは走り続けます。

★ 蔵王すずしろ公式ホームページ
http://www.harakara.jp/facilities/facilities.rhtml?blg_oid=100007

監督・父
豪田トモ

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