里親制度と養子縁組について

シルバーウィークはみなさん、いかがおすごしでしょうか??
始まってしまうとあっという間に終わってしまいますよね〜。

なかなか赤ちゃんを授かることができない、という夫婦にお会いすると、里親になること、養子縁組も考えている、ということを聞くようになりました。

とはいえ、口々におっしゃるのは、「待っている子供たちはたくさんいるはずなのに、制度が厳しくて。。。」という言葉。

アンジェリーナ・ジョリーが3人の養子の子どもたちと一緒にいる写真なんかを見ていると、世界では当たり前のようになってきていることもありますが、日本では昔からの家父長制度が残っているのか、社会的な制度の問題なのか、なかなか広まっていないのが現状ですよね。

ということで、今回の映画では、テーマが多いので、本編で取り扱うことはできないものの、里親制度、養子縁組制度について大枠を調べてみました。

すごーく簡単に説明してしまうと、

・里親(さらに分類はあるけれど養育里親というのがほとんど)は、行政に委託される形で、親権を有しない者が、保護が必要な子供を預かって最大20歳になるまで養育すること。この場合は、里親手当てとして、72,000円/月が支給されます。その他、教育費等助成金も準備されています。

・養子縁組は、血縁関係はないものの、親子関係を発生させること。この親子関係を発生されるまでに、里親として半年以上、試験養育期間を設ける必要がある。

現在、里親を必要とする子供たちのうち、「6%」しか里親と一緒に暮らせず、大半の子どもたちが施設に入っているということなのです。(ちなみに、里親委託率が最も高いオーストラリアでは91.5%、アメリカは76.7%、ととても高い数字です)

様々な理由はあるにせよ、お母さんを必要としている、乳児院にいる生まれて間もない赤ちゃんたちも全国で約3,000人もいて、児童福祉施設も含めると、30,000人も待っている状態です。

しかも、子どもがほしいと思っている人たちはたくさんいるはずなのに。。。

なかなか里親が増えない理由の1つは、虐待などで保護が必要な子どもたちはたくさんいるのだけど、実の親は存在して親権は離さない、でも、里親側には、養子縁組を希望する人が多い、というギャップが生じているということらしいのです。

それから、よく制度が厳しくて。。。というのは、

養子縁組をするためには、

(1)夫婦のどちらかが25歳以上60歳未満(但し、民間の団体を通じて養子縁組する場合は、両親が40歳未満であることを条件にしているところがほとんど)
(2)部屋の広さが少なくとも2室10畳以上あること(台所は部屋と別になっていること。持ち家である必要はない)

という一般的な条件に加えて、

(3)家族の中に育児に専念する大人がいること

も条件のひとつ。つまり、妻がフルタイムで働いている場合、夫が専業主夫であるか、どちらかの親(働いていない)と同居していなければならない。残念ながら、親と同居していない共稼ぎ夫婦はこの規定からはずれてしまうのです。仕事に行くということで、保育園に預けたりすることはできない、という法律があるようなのです。

年齢制限もあるし、不妊治療をがんばってやってきたけど、あきらめて養子縁組をしよう、と思っても、気づいたときにはもう難しい。。。とう状況になることも生じてしまうのですね。

※情報が間違っている場合があるかもしれません。さらに調べて修正があれば、後々修正していきます。

今年の4月に法改正があって、養育里親を増やす必要がある、ということで、養育里親制度の手当てや助成が手厚くなったようですが、果たして、果たして、効果は出ているのでしょうか。

赤ちゃんがほしい、赤ちゃんを産みたい、というのは、本能的なものだと思うのですが、血縁関係にこだわらない親子、家族、というのももっとあっていいと思っていますが。。。。

文化的にも社会的にも進化が必要なようです。

(プロデューサー:牛山)

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