3度の受刑歴のある人が更生したきっかけは、こんなに簡単なことだった!

sakura2.png ※3回の受刑経験がある桜さんと撮影の合間に


現在、出所者の「再犯防止」のための
映像制作をしているのですが、
メインで登場してくださったのが、50歳の桜さん。

彼は過去に3回の受刑経験があるのですが、
現在は更生されています。

何度も失敗を繰り返した彼が、

半世紀にしてようやくたどり着いた、

「生き直し」のきっかけ。

皆さん、何だと思いますか?

それは、


「感謝」


という、何気ないキーワードでした。

更生施設で受けたカリキュラムの中に、

「自分の強みや弱みは何か?」

というものがあったそうです。

「自分には何もいいところなんてない」

と思っていた桜さんが、
講師と対話を続ける中でたどり着いたのが、

「実は自分は、人に対して感謝のたくさん気持ちを持っている」

ということだったのです。

それには、彼の生い立ちに関わる理由があります。



桜さんは1歳の頃に、
母親の育児放棄により、両親が離婚。

父親が親権を持ったものの育てることが出来ず、
幼かった桜さんは、親戚を転々とすることになります。

その後、父親が再婚して新しい家庭で育ったものの、
新しい母親から虐待を受けることもあり、

桜さんが愛情のある家庭で育つことは、ありませんでした。


しかしだからこそ、

家庭で与えられなかったものを

どこかの誰かがしてくれることに、

実は、強い感謝の気持ちを持っていた

のだそうです。

ただ、長い間、感謝を表現する術を知らず、それ以上に、
怒りや恐怖、不安、失望などが上回ってしまったために、

いつも人間関係がうまくいきませんでした。。。


これはご自身で「単なる言い訳です」とおっしゃっていましたが、
そのような環境も、

彼が刑務所に入るようなことを何度も繰り返してしまった
原因の一つなのかもしれません。


人間関係にトラブルが絶えず、
常に孤独を感じる人生でしたが、

「自分の良さを見つける」というカリキュラムを受けた後、

「ありがとう」や「お疲れ様」という言葉を

積極的に伝えるトレーニングを受けてから、

みるみると、人間関係が好転していったのです。

「安心できる人間関係と
自分にとっての居場所を作れたことが大きかったです」

と語っていた桜さんの笑顔が印象的でした。

安心できる人間関係と居場所と言うのは、
「ウェルビーイング(幸せである状態)」の必須項目。

ウェルビーイングが高まれば、犯罪を犯す確率が低くなることも知られています。


ここで他の元受刑者の方に聞いた「テクニック」を1つ。

寝る前に、
1日を振り返って、
3つ、
感謝したいことや人を思い浮かべる、

と言う
トレーニングがあるそうです。

旦那さんが話を聞いてくれた。
奥さんがご飯を作ってくれた。
子供が笑顔で学校に行った。
友達からLINEをもらった。
良い天気だった。
メイクのノリが良かった。
ゲップが止まった。

なんだって。
どんな些細な事でも良いそうです。

慣れないと、なかなか出てこないこともあるようですが、
これを続けていると、

「どんなに小さなことにも感謝の気持ちが湧いてくる状態」になるそうです。

「感謝」ってすごい!!!

誰かが何かをしてくれる日常って、当たり前じゃないんですよね。

電車に乗れるのであって、
電気がつくのだって、
道路で歩けるんだって、
太陽が昇るのだって、
花が咲くことだって、
風を感じられることだって、

自分発信じゃない。

感謝感謝。ありがとうです。

今回書かせていただいた、元受刑者のサクラさんと、
企業系詐欺などで受刑していた過去を持つジンさんを

【4月3日(日)20時〜】

会員制サポーターズクラブbeingUのオンライントークにお招きし、

愛着障がいと犯罪の関係性や、
刑務所の中のお話などをバシバシ聞いていきます!

良かったらどうぞ!
https://www.umareru.jp/supportersclub/

皆さん、感謝の言葉、相手に伝えていますか?

まずは僕は、奥さんと娘に伝えようっと。


監督・父
豪田トモ

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