産後うつはホルモンバランスの問題だけではない

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※山本詩子先生と監督 豪田トモ

『うまれる』シリーズ第三弾の小説執筆のために
"産後うつ"について取材をしています。

先日は本年度より日本助産師会の会長になられた
山本詩子先生にお話を聞いてまいりました。

助産師として35年以上のご経験のある詩子先生は
これまで何度も産後うつ傾向にあるママたちを診て来ていて、

今回の小説で「産後うつを取り上げたら?」と一番最初に提案してくださったご本人です。

産後うつの大きな要因には、

【産後、ホルモンが急降下すること】

が一般的には挙げられています。

赤ちゃんを産む環境を作るために、
妊娠中、女性の体内では様々なホルモンが出ていますが、

出産と同時にそれが一気に激減するため、
身心のバランスが崩れやすくなるのです。

これは医療者の多くが認めるところなんですが、
詩子先生は以前、少し異なる経験をされました。

詩子先生が横浜市で営んでいらっしゃる助産院で、
親元で育てられない双子の赤ちゃんを養親さんが
引き取ったことがあったそうです。

ご自分で妊娠・出産はしていないけれど、
この上ない幸せな対面をした後、
自宅で赤ちゃんのいる生活がスタートしました。

ところが約1週間後、、、

「つらいんです。。。」

という電話がかかってきました。
聞いてみると、

オムツをかえても、
ミルクを飲ませても
1人が泣き止んでも、もう1人が泣いて、、、

を繰り返し、夜も眠れず。。。。

同居している実母や夫にも、
なかなか「助けてほしい」と言えない。。。

自分で出産をしていないけれど、

産後うつ気味になってしまった

んだそうです。

お一人の例だけから結論を出すつもりはないですし、
双子ちゃんという事情もあるとは思うのですが、
この方のように、

ホルモンのバランスは崩れていなくても、

周りのサポートを受けられない人
(あるいはお願いできない人)

は産後うつ(傾向)になりうる、

ということの一例ですよね。

それだけ新生児のお世話というのはタイヘンで、
これまでの人生を一変させる出来事に対して、
特にママは

心も身体もアンバランスになりやすいのだと思います。

詩子先生のお話を聞いて妙にナットクしました。

まだまだ、産後うつの実態、
そして子育てについて知りたいです。

もう少し取材を続けてから物語作りに入りま〜す。

監督・父
豪田トモ

● 産後うつを経験した後に2人目のお子さんを授かったという方、
ぜひ、お話をお聞かせください。
http://www.umareru.jp/blog/2017/09/12.html

● 体験談コーナーもあります!
http://www.umareru.jp/experience/483-all-comment-t.html

● 10月15日に産後うつ座談会を開催します!
http://www.umareru.jp/sangoutsu-meeting.html

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