性暴力は魂の殺人です

皆さま、こんにちは!
監督の豪田トモです!

先日、某俳優が強姦致傷の疑いで逮捕されたという事件が起きましたが、
報道やコメントが加害者とその母親に多く集中していて
(母親の記者会見は同じ親としていたたまれない気持ちにもなりましたが、、、)、

被害者の方、もしくはこれまでの被害者の方々の助けになるような
内容が少ないのかなぁと感じています

(すべての報道を見ているわけではありませんので
 取り組んでいる方がいたらすみません)。

実は、僕は数年前から性暴力についてリサーチ・取材していて、
現在執筆中の小説「オネエ産婦人科!?(仮)」でも、
1つのテーマにしています。

全く知らない世界だった性暴力をリサーチし始めて
最も衝撃を受けたのが

【性暴力は魂の殺人】

という表現方法でした。

最初は、正直なところ、「ちょっと大げさなんじゃないか。。。」とも
思ってしまいましたが

(おそらく多くの男性は、本当の意味で
その凄惨さを知るまでは同じような感覚でいると思います)、

性暴力被害者の方々に起こる事を調べていくうちに、
その表現の的確性を理解していくようになりました。

性暴力の被害者は、
特に精神的な後遺症が長期に及び、非常に重いと言われています。

・自分の意思に反して自らの人間としての根幹である「性」という領域を
 汚された行為と犯人に対する怒りと失望

・「自分の身体は汚れてしまった」と思い込んでしまう自己嫌悪

・恥ずかしくて訴えられない、訴えても犯人が捕まりにくい、
 犯人が捕まっても自分の心の傷が完全に癒えるわけではない、という無力感

それらから来る人間不信などが、不眠や鬱状態を引き起こしてしまう事も
非常に多いようです。

例えば、

・室内で襲われた人は、部屋の「ミシッ」という、
 よくある家鳴りが犯人の足音のように聞こえてしまったり、

・目をつむると、犯人が襲いかかってくる姿が浮かんでしまうので
 目をつむれなかったり(だから睡眠ができない)

・街中でも、突然目の前に出て来る人に恐怖で足がすくんでしまったり、

・そばに男性が立つだけでも緊張して鼓動が速くなったり、

といった、様々な後遺症に悩まされ続け、
日常生活すら危ぶまれるようになります。

知らないうちに泣いてしまっていたり、吐いてしまったり、

突然、叫んでしまったり、身体が震えたり、

頭痛/腹痛/耳鳴り/動悸/息切れは頻繁に起こり、

急に倒れたり、尿を漏らしてしまったり、

魂が抜けてしまったように、ぼーーーっとしてしまう時間があり、
「大丈夫ですか?」と他人に声をかけられて、はっと我にかえる、

というような事が
起きてしまう場合も。

加害者と同じ服の色、香り、時計、たばこ、持っていた本、
連れ去られたワゴン、車のエンジン音などなどに

脳が無意識のうちに反応し、
パニック状態を引き起こす「フラッシュバック」というものが
頻発する事もあるようです。

このような日常が続く事によって、
精神的な障がいや自傷行為、自殺にまで追い詰められる方も
多くいらっしゃいます。

もしかしたら身体はそれなりに健康かもしれない。

周りから見たら普通に見えるかもしれない。

うまく心の奥底にひた隠しに隠して暮らせば、それなりに
日常生活も送れるかもしれない。

それでも、
この怒り、失望、無力感、自己嫌悪、人間不信、定期的な鬱などによって

「生きているけれど死んでいる状態」

「一度、命を奪われたようなもの」

だと語る方も非常に多くいらっしゃいます。
だから、

【性暴力は魂の殺人】

【性犯罪に遭うと、一生涯に渡って、苦しみ、悩み続ける】

という表現は適切なんだなぁと思うようになりました。

月に一度、ふだんのブログやFacebook等では
センシティブすぎてお伝えしきれない事を
有料メルマガという形でお伝えしているんですが、

今月号は正にこの「性暴力」をテーマにしています。

・我が子を性犯罪者・被害者にしないための対策

・なぜ性暴力が起こるのか? その5つのメカニズム

・親子関係と性暴力の関係性

・万が一、被害に遭ってしまった時のためにこれだけは覚えておいて欲しいこと

・被害者が日常を回復していくために必要なこと

などなどを熱く書かせていただいています。

このテーマについて書くと
必ず何かしらのバッシングを浴びてしまいますが、
今回は敢えて取り組んでみました。

男の子を育てている親御さんも、
女の子を育てている親御さんも、皆さん敏感だと思いますし、
ご自分を守るためにも、お子さんを守るためにも

ぜひお読みください。

★ 映画『うまれる』有料メルマガページはこちら
http://www.umareru.jp/mail/special-magazine.html

今回、報道された事件で傷ついた被害者とそのご家族、
そしてこれまで性暴力の被害に遭った多くの方々が
いち早く、精神的に落ち着き、日常生活を回復される事を心から祈っています。

監督・父
豪田トモ

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