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ずっと、いっしょ。

  • 企画・監督・撮影の豪田トモが池川明医師の講演に触発されて『うまれる』の企画を思いついたのは2007年1月。およそ一年間のリサーチの後、企画に賛同したパートナーの牛山朋子がプロデューサーとして資金を集め、二人で製作準備を始めた。

    ※「映画『うまれる』製作のきっかけ」はコチラより
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    そして、2010年秋の映画公開を目標に、早くも2009年3月にホームページを開設する。「早いうちから告知宣伝をし、一緒に作っていく参加型の映画作りを目指した」(豪田、以下同)という。

    ホームページを通じて出演者の募集を行なったところ、約200組もの応募があった。予想以上の反響だった。「その辺から少しずつ手ごたえを掴み始めました。でも、いざやってみたら出産の撮影って時間が読めないし、こんなにも大変だったのかと(笑)」

  • 「うまれる」は最初から4組の家族の物語と決まっていたわけではない。「最初は漠然と、生と死の両方を扱うということだけ決めていました。親子関係とかパートナーシップといった要素は、僕自身が抱えているテーマだったので無意識のうちに入ってきたという感じですね」

    出演者を選ぶため、豪田と牛山は40組ほどの夫婦と会った。偶然のような出会いもあった。18トリソミーの虎ちゃんとは、松本夫婦が牛山の大学の先輩という縁で出会った。元々、虎ちゃんは映画に出演してもらう予定はなかったものの、「会った瞬間、惹きつけられて、この子は撮らなければと思いました」

    「関根さん夫婦は、鮫島浩二先生からの紹介です。ネットでも流産や死産の経験者を募集したのですが、ご主人が乗り気でないケースが多かったりして難航し、先生に相談したのです。

    東陽子さんとはミオ・ファティリティ・クリニック取材の際に出会い、あとで改めて取材を申し込んだら、ご自分の問題をうまく消化できるきっかけになるかもと引き受けてくれました。伴さん夫婦を含め4組ともすごいのは、自分たちが出演することで、救われる人、癒される人がいるかもしれないという使命感をはっきりと持っていたことです。」

    ☆ 出演者のその後に関するブログはこちら
    http://www.umareru.jp/blog/cat147/

    こうした出会いでストーリーは少しずつ作られていったが、豪田が特に注目していたのが、妊娠・出産・育児における男性側の視点。

    男はどうやってパパになるのか、妻が大変な経験をしている時、夫はどのようにしてパートナーを支えるのか。。。離婚を経験している豪田は、製作を通して、両親との関係やパートナーシップなどを見つめ直そうとしていた。

  • 撮影にあたって豪田が最も大切にしたのは、撮られる側との信頼関係だった。そのために彼は3つのルールを決めて厳守した。

    1.撮影には相手よりも多い人数では行かない。
    2.相手の嫌がるものは撮らない。
    3.撮ったものを公開するときは必ず了解を得る。

    今回の撮影対象はほとんどが夫婦で、しかもデリケートなテーマを扱い、プライベートな空間に踏み込むため、基本的には豪田と牛山の二人だけで撮影に行き、ときには豪田がひとりで行くことすらあった。

    「音声さんがいないので、ピンマイクが必要になり、それが映像に入ってしまうなどの不都合はありましたが、何よりも信頼関係を大切にしたかったのです」

    ☆ 実際の撮影の様子に関するブログはこちら
    http://www.umareru.jp/blog/cat28/

  • 本作の製作において特徴的なのは、賛助金を支払う約1000人のサポーターと約200人のボランティアが参加していることだ。

    「サポーターを募ることは最初から決めていました。お金を自ら支払っていただく事で、より深く応援していただけると思ったんです。ボランティアさんは、撮影した150時間の映像を編集のために文字に起こす時間がなくて困り、必要に迫られて思いついたんです」

    さらに、企業サポーターも募った。通常の協賛とは違って直接的な利益には結びつかないが、命を見つめる本作に参加することで、金銭には換えられない何かを得られるはず――そんな呼びかけに熱く応えた9社の企業はさまざまな形でサポートしている。企業と映画との新しい付き合い方として注目に値する。

    ☆ 企業サポーター様に関するブログはこちら
    http://www.umareru.jp/blog/cat65/

    ボランティアの中には、豪田と同じように両親との関係に悩む人や不妊治療、流産・死産の経験で悩みを抱えている人も多かったが、文字起こしなどを通して本作の一部に触れることで励まされたという声が多数寄せられた。

    牛山は語る。「製作中に妊娠されたサポーターやボランティアさんがとても多かったんです。絶望視されていたのに奇跡的に妊娠したという方もいて、いつからか私たちはコウノトリ隊と呼ばれるようになりました(笑)」

    そんな中、牛山が豪田の子どもを妊娠。映画公開とほぼ同時期に豪田はパパになる予定だ。「映画を作り終えてハタと気がつきました。そうか、俺はパパのなり方を知りたかったから、この映画を作ったんだな、と!」

    ☆ 監督・豪田トモの親ばか日誌(娘・詩草の成長記)はこちら
    http://www.umareru.jp/blog/cat137/