樹木希林さんに教えていただいたこと2「自信を持て」

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※ ナレーション収録中の一コマ。樹木希林さんとやりとり中


先日、『うまれる ずっと、いっしょ。』のナレーター、
樹木希林さんに成長させていただいた事を書きましたが、

http://www.umareru.jp/blog/2014/06/post-1340.html

これだけでなく、希林さんからは本当にたくさんの事を学ばせていただきました。

前回の

「決断する勇気をもつ」

ことの次に学ばせていただいた事は

「自信を持って取り組む事の大切さ」

かなぁと思います。

「そんなの当たり前じゃないか」

と思われるかもしれませんが、

監督という立場上、考えなきゃいけない事は山のようにあり、
正直、そのすべてにおいて明確な自信を持っているわけではないんです。

これは経営者やあらゆるリーダー的な立場にいる方も
同じじゃないかなと思うんですが、

家庭において子どもを導く「親」という役割とも
似たものがあるかもしれません。

ただ、
そういう悩みや不安はあったとしても、
それを自分の中で処理した上で、

自信を持って伝えないと、人はついていきにくいのかな

と、今回、樹木希林さんとナレーション収録をさせていただいて、
改めて感じました。

ナレーション収録には当然、台本というものがあります。

樹木希林さんに読んでいただいた原稿は、
何ヶ月もかけて、数名のスタッフで練りに練ってきたもの。

だからこそ、
自信と同時に、

「この言い方でいいのか」という一抹の不安は常に残りますし、

「念のため、こっちの文面でも読んでおいていただこう」

という選択肢も持ちたくなります。

なので、当日の台本には10箇所前後の「オプション」が書かれていました。
二種類の文面を読んでおいていただければ、編集時にどちらかを選べるからです。

でも、
リハでこの「オプション」を読んだ樹木希林さんに

「うーん。。。もうちょっと明確にした方がいいわね」

と促されて、
ピンと来ました。

そうか、

演じる側にとっては
「こっちの気持ちで演じて、あっちの感情でも演じて」というのは、
おそらく「勘弁してくれよ」というやり方だし、

そういう

【「リーダーの不安」が残る中での仕事というのはパフォーマンスが発揮しにくい】

んだな、と。

また、
結局のところはいずれかに選ばないといけないわけで、
そのタイミングがナレーション収録時か編集時かというだけの違いなわけです。

いつかは選ばなきゃいけないんです。

今回のナレーション収録で僕が大切にしたかったのは、
樹木希林さんの個性が映画の中で生きるように、
彼女に気持ちよく仕事をしていただくという事。

なので、希林さんからの

( あまり多くのオプションを持つのはやりにくい )

という「秘めたるメッセージ」は、
僕にとっては説得力がありました。

そこから「オプション」をすべて外す作業をしたわけですが、
そこで大切だったのは、大女優に求められた事を素早く実行する、という事ではなく、

【自分の立場・考えに自信を持つ事の重要さ】

でした。

そこからは、多少不安があったところも
すべて自信を持ってお伝えしていくようにしましたが、
その変化があったからなのかは分かりませんが、

希林さんとはすぐに信頼関係を築かせていただけるようになり
(少なくとも僕はそう思っています、笑)、

その後の収録はとってもスムーズでした。

自分よりも立場が遥かに上の方とお仕事をするのは、
恐縮してしまう部分もありますが、
うまく自分を生まれ変わらせる事が出来れば、

ものすごく成長できるんだなぁと感じた一日でした☆

これからも、どんな人とも

自信を持って、

配慮を持って、

謙虚に接していきたいと思いますっ。

希林さん、ありがとうございました!

監督・父
豪田トモ

☆ 樹木希林さんにナレーションしていただいた映画『ずっと、いっしょ。』のDVD
http://www.umareru.jp/dvd/

☆ 希林さんの教えはぜひ多くの人に知っていただきたいので
ブログにまとめてあります。良かったらお読みください☆
http://www.umareru.jp/blog/cat388/

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