樹木希林さんに教えていただいたこと

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樹木希林さんのような
何十年も第一線でやられてきた方と
(芸歴50年以上!!)

一緒にお仕事をさせていただくというのは、
作品にとってもちろん素晴らしい事ですが、

『うまれる ずっと、いっしょ。』のナレーション収録は、

僕にとっても、

人間として、

監督として、

大きく成長させていただいた機会になりました。

今回、僕自身が最も求められたのは

「決断する勇気をもつ」

という事だったのかなぁと思い返します。

通常のドキュメンタリー撮影は、
基本的に「NG」というものがありません。

目の前で起こる事はすべて「物語の一部」になりうるものですし、

「いまのお二人の会話はイマイチだったのでもう一度」
なんて事はありえないわけです。

だから概ねの事は「自然に流れるまま」撮影は進むんです。

しかし、

ナレーション収録は、この真逆中の真逆。

つまり、

考えているナレーションと異なるときは、

「NG」という決断を下して、

もう一度やってもらわないといけない。

しかも相手は僕と経験、知識、技能、
すべてにおいて雲泥の差がある大女優。。。

「いつもと違ってダメ出しをしなきゃいけない」

という事を理解して自分を変えるまでに、
正直、30分くらい時間がかかりました。

瞬時にそれが作品全体の中で適切なのかどうかを判断して、

OKなのかNGなのか決断を下し、

相手の感情に配慮しながら伝える、

というのは、簡単なようでいて、なかなか難しいこと。

最初のうちは僕の演出はぎこちなかったと思いますが、

すぐに自分の思考回路を変え、
素早く決断を下していくようにしました。

それが原因か分かりませんが、
途中からは希林さんとも信頼関係が出来、

終わる頃には、朝スタジオ入りした時とは
違う自分になっていたような高揚感がありました。

ナレーションを著名な方にお願いするというのは、
様々な議論がありますが、

僕は、今回、樹木希林さんにお願いしたのは
人生で最高の決断の一つだったなぁと思います。

チャレンジってやっぱり大切ですね☆

監督・父
豪田トモ

☆ 樹木希林さんにナレーションしていただいた映画『ずっと、いっしょ。』のDVD
http://www.umareru.jp/dvd/

☆ 希林さんの教えはぜひ多くの人に知っていただきたいので
ブログにまとめてあります。良かったらお読みください☆
http://www.umareru.jp/blog/cat388/

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