【取材】バンクーバーの養子家庭

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バンクーバーにいる間に、こちらの養子家庭を撮影させていただきました。

通常、初めてお会いする時にはカメラは持って行かず、
まずは人として接させていただく事にしているんですが、

今回はバンクーバーという事で、事前にメールで何度もやりとりした後に、
例外的に初対面での撮影をさせていただきました。

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赤ちゃんはとにかく可愛くて、めちゃめちゃ笑顔も多くて、
僕が抱っこしても全く泣かないし、
本当に元気いっぱいでした(映像を見せたいくらい!)。

ご想像の通り、こちらは「養子家庭」はごくごく普通で、
いわゆる「偏見」というものはほぼ全くないと言っても良いようです。

「血のつながっていない子どもを愛せるかどうか」という質問は、
笑顔で一蹴されます。

「血を愛しているのではなく、
私たちの事を笑顔で見てくれる子どもを愛しているのです」

と。

お2人は、奥様の子宮の状態が原因で赤ちゃんを授かる事が出来ず、
養子という選択をしたそうですが、

旦那様のルーツである日本から(日系3世で日本語はほとんど話せません)、
という事で、日本人の赤ちゃんを探していたそうです。

インタビュー中、赤ちゃんに会えた時の感想を聞いたら、
感極まって泣かれていました。

そこに大きな愛を感じました。

MVI_8148_main.jpg

育てる事の出来ない女性が「堕胎」ではなく「養子」という選択をした事に
とても感謝をされていて、同時に、
我が子を手放さなければならなかった女性の心境を思うと胸が痛む
とも語られていました。

「お子さんが産みの親に会いたいと言ったら?」

という質問には

「それが子どもの希望なのであれば、もちろん会わせます」

と。

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当然、「産みの親の方が良い」なんて言ったらどうしよう
という心配はないことないそうですが、

「赤ちゃんは自分たちがどれだけ愛しているかを分かっているし、

赤ちゃんも自分たちの事をどれだけ愛しているか分かっているでしょうから、

自信を持って、産みの親に会わせる事が出来ます」

と語っていて、なるほどなぁと思いました。

しっかりとした関係性を長年に渡って築ければ、
子どもが去っていく事はまずないでしょうね。

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養子に関しては「告知」の問題が必ず出ますが、
こちらでは小さい頃から養子である事を伝えていく方針のようです
(日本の場合は各家庭の選択に任されています)。

長年の養子縁組の歴史の中から、
いまのところ、それがベターであるという事のようですが、お2人も

「どちらにしろ、親戚や近所の人たちが養子である事を知っているんだから、
隠せるわけがないし、後から伝えられる方がショックは大きいでしょう」

という考え方のようでした。

日本人の赤ちゃんを海外に養子に出す事に対して精神的な抵抗感を持っている方々も
いらっしゃるそうですが、幸せそうなご夫婦、笑顔いっぱいの赤ちゃんを見ていると、

「これで良かったんじゃないかな」

と個人的には感じます。

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日本人は「血のつながり」を大切にします。

そこに全く問題はありません。

ただ、こういう選択によって幸せになるご夫婦、子どもがいるのであれば、
こちらも全く問題はないよなぁと思いました。

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※ 写真の公開などすべて許可をいただいています。

監督・父
豪田トモ

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