この話をすると多くの人にビックリされます

masa tomo.JPG

今回のバンクーバー訪問で、
どうしても会いたい人がいます。

まささん

という40代半ばの日系カナダ人の男性で、
幼少期に九州からカナダに移民し、
お会いした当時はカナダでとれた海老などの海産物を
日本に輸出する会社を経営されていました。

彼と出逢ったのは、何と飛行機の中(笑)。

バンクーバー・フィルム・スクールで学び始めた僕は、
年末年始に一時帰国していました。

カナダに戻ろうと成田空港に向かったものの、
まさかのダブル・ブッキング。

しかし、

「エコノミーは空いていないのですが、
ビジネス・クラスで宜しければ空きがございますが。。。」

とのお言葉に

「ビジネス・クラスでお願いします!」

と即答(笑)。

こうして人生初のビジネス・クラスに乗ったのでした。

その時、隣りに座っていたのが、まささん。

ブツブツ独り言ばっかり言っていて、この人大丈夫かなぁと
思っていましたが(笑)、

何となく話し始めたら意気投合しちゃって、
それ以来、バンクーバーに着いてからも連絡を取り合い、

スーパー貧乏学生だった僕を何度も食事に連れて行ってくれました。

それから1年近くが過ぎ、
いつものように、まささんに寿司屋に連れて行ってもらった時です。

「トモはさ、学校卒業した後はどうするの?」

「1年勉強しましたけど、やっぱり1年じゃ足りないですね。。。

このままだと中途半端に帰国する事になっちゃうから、
もう少し残って勉強したいんですよね。

でも、お金がないから残れないんですよ」

と言ったら、

「じゃあ、俺が生活費、出してやるよ」

。。。。

????

。。。。

「よろしくお願いします!」

と即答(笑)。

こうして、その後の1年間の「留学延長」が決まりました。

「ただ、1つだけお願いがあるんだけどさ」

と、まささん。

「なんでしょう?」

「漁師のドキュメンタリー作ってくれない?」

「ドキュメンタリー。。。ですか?
僕、作った事ないですよ。

僕は役者と脚本のある映画製作を勉強しているので、
自信がないです。」

「いいよ、いいよ、トモなら大丈夫だよ。」

こうして、人生で初めて、ドキュメンタリーというものを
作ったのでした。

このドキュメンタリーはYouTubeでもご覧いただけます。
※ ちょっと映像が古いです。。。

この時の経験がなかったら、
いま、ドキュメンタリー作りなんてしていなかったでしょう。

まささんに会ってなかったら、
『うまれる』という映画は産まれていなかったと思います。

当時の僕がやりたかった事は、娯楽性のある重厚なドラマ作り。
ドキュメンタリーにはあまり興味を持っていなかったので、
人生って本当に不思議だなぁと思います。

ただ、まささんとは、ここ3年ほど連絡が取れていないんです。

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何度かメールを送ったものの返信がなく、
先日も、バンクーバーに行きますよってメールしたら、
アドレスが変更になっていて、エラーで返ってきてしまいました。

電話番号も変更になっていて、通じません。

もしかしたら僕を避けてるのか?と思ってしまうのですが(笑)、
カナダ人は、日本人のように年賀状やらお歳暮、お中元などのように、
「定期的に連絡を取り合う」という習慣がクリスマス・カード以外にないので、
連絡が取れなくなる、という事はよくあるんです(笑)。

ただ、まささんとは、一対一のお付き合いだったので、
共通の友人もいないので、
誰か他の人に連絡先を聞くという事が出来ません。

KIF_1000.JPG

最後の手段、、、
という事で、手紙を書いてみました。

まささんの会社の住所は今も控えてあるので、
もしかしたら届くかもしれません。

ただ、会社が移転していたら、
届かないかもしれません。

でも、これしか方法がない。

想いよ、届け〜♪

監督・父
豪田トモ

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