「命の授業」に見る子どもの心の変遷

先週ご紹介させていただきました、
子どもホスピス「海のみえる森」の代表・甲斐裕美さんが
ずっと続けているのが、

学校での「命の授業」。

「命の授業」は『うまれる』にもご出演いただいた
バース・コーディネーターの大葉ナナコさんも「誕生学」として、
「生まれる素晴らしさ」をテーマに行われていますが、

甲斐さんがお話されているのは、「死」についてです。

先日ご紹介した、在宅ホスピス医の小澤竹俊先生のもとで
ホスピス・ボランティアを体験したことをもとに、

「死」という誰もが逃れられない現実から
「どうやって生きて行くのか?」

という事についてのお話をされています。

最初のうちは、

「学校で「死」について話をするのは縁起が悪い」

などと言われて受け入れてもらえなかったようですが、
その試みは10年を経過し、今では20人ほどの講師陣を抱え、
【毎年50校程度で講演】をするようになっているそうです。

子どもたちに「死ぬこと」「看取ること」などについての
お話をされるそうですが、

面白いのが、前後のアンケート内容が大きく変わること。

亡くなる時にかける言葉が、

「死なないで!がんばって!」

だったものが、授業で、人が亡くなるということ、
その人の気持ち、支える家族、など、今まで子どもたちが
あまり考えたことのなかった視点について話をすると、

「がんばったね。ありがとう。ずっと家族だよ」

など、相手を受け入れ、ねぎらうものに変わります。

産まれること、生きること、死ぬことは、
全く別物のようでいて、螺旋階段のように密接につながっています。

『うまれる』ことと「死ぬ」ことを考えること、
そして感じることは、豊かに「生きる」上でとっても大切なこと。

そしてそれは
「子どもだから分からない」ものでは決してないと思います。

※ 子どもホスピスや小児医療に関する情報などございましたら、
こちらにメールいただけると幸いです。

info@umareru.jp

◆ 甲斐さんの「命の授業」
http://www.ikiruchikara.org/irai.html

◆ 小澤先生の「ホスピスから学ぶいのちの教育」
http://www4.ocn.ne.jp/~zaitaku/inochi.html

◆ 大磯子どもホスピス「海のみえる森」
http://www.umimori.org/

◆ バース・コーディネーター、大葉ナナコさん
http://www.birth-sense.com/

◆ 「誕生学」
http://www.tanjo.org/

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